Nicotto Town


ごま塩ニシン


脳活日誌963号

   好き嫌いの原因。
 食べ物で好き嫌いは子供の頃の生活環境によって生まれる可能性がある。というのは知り合いの人で、鶏料理が一切作らない主婦がいる。農家では昔、屋敷内でニワトリを飼っていた。何か行事があれば、自宅でニワトリをさばいて鶏すきにしたりしていた。子供の頃に親がニワトリをさばいている様子を見て、気分が悪くなって鶏肉を食べなくなったという。私も子供の頃、母親の実家によく泊まりに行った。農家だったので秋祭りになれば、庭でニワトリをさばいていた伯父さんの姿が思い浮かぶ。好奇心で見ていたが、こうした光景に馴染めない人もいて当然だろう。子供の頃の光景がトラウマになって、大人になってからも鶏料理は嫌だと感じる人がいるのだろう。

 私は昔、旅行業をしていた頃、地方の海辺の民宿に出掛けたものである。漁業の盛んな港町へ行くと、どうしても魚の匂いがする。魚好きな人には、たまらない環境なのだが、何かの拍子に魚の匂いに嫌気を感じた人は魚嫌いになっていく。だから、全然、魚を食べないわけではないが、魚より牛肉が好きな人がいた。鯛の生け作りを宿泊客があれば、何枚もさばいているのに本人は夕食に焼肉を食べたがる。こうした民宿の御主人を何人も知っている。これは子供のころから魚ばかり食べさせられているものだから、牛肉を食べたいという素朴な欲求が出てくるのだろうと思う。

 特に都会などへ海辺の民宿の主人が営業に出てくると、和食店には滅多に行かない。焼肉へ必ずいく。気に入った焼肉屋がないと、中華店へ行った。このように食べ物の好き嫌いは、幼少期での出来事が好き嫌いに影響をしているようである。ネギの嫌いな男もいたなー。うどん、丼ものにも「ネギ抜きで!」と叫んでいた。




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