君たちはどう生きるか
- カテゴリ:小説/詩
- 2017/10/29 10:11:39
宮崎駿監督の次回作のタイトルが決まったと報道されてました。
『君たちはどう生きるか』
重々しいタイトルですが、原作アリです。
吉野源三郎さんの小説。
それをそのまま映画にするんじゃなくて、その本に影響を与えられた主人公を
描いていくーー とか聞きました。
ほぉ~~~~
実は、この小説。
私が今まで読んだ本のBEST10には入ります。
それくらい最初読んだときは感動しました。
古い作品なんですけどね。
1937年(昭和12年!!)に刊行されたそうだから、戦前(*_*)!!?
内容も、時代を感じるものです。
ある少年がお父さんを亡くしていて、母子家庭。
で、お母さんの弟(つまり叔父さん)と、交換日記を始めるんですね。
その交換日記の内容がそのまま小説になっています。
少年が身の回りに起こったこと、それについて悩んだ事・感じた事を書き、
叔父さんが、まぁお返事を書いてくれるんですが、
その叔父さんの回答1つ1つに唸りました。
なんというか心痺れました。
なので、多分本も改めて買って、本棚のどこかにあると思う。
たまに読み返したくなるような内容です。
しかし、あれを映画にするのはーー
どうなんでしょうねぇ。
なんというか説教臭くなりはしないかと心配。
小説として優れているものを(しかも哲学的作品を)映像にする、
というのは、--
なにか成功例あったかなぁ…(^_^;)
それを一体どういう「物語」にするのかは、ちょっと興味はあります。
でも、内容をそのまま物語にするんじゃなくて、
その本に影響受けた主人公をど~のこ~の、という話(@_@)?
ますます迷宮。
私が、その本を読んで、今でも時々思い出してしまう箇所、
1つあるんですが、(いや本当は1つだけなんかじゃないんですがw)
ある人物が行った行為が正しかったか、そうでなかったか、
という歴史的判断は、
その歴史の流れに則っていたかどうか、で決められる。
みたいな箇所があったんですよね。
ナポレオンの業績に言及していたときに語られた言葉だったと記憶してますが、
この言葉は、いつもなんだか思い出してしまいます。
自分的解釈ですがーー
たとえば明智光秀という人は、織田信長を裏切った家臣のような
捉え方を現代ではされてますが、
もっと違う歴史の流れになっていれば、彼はヒーローとして
後の世に扱われていたかもしれない。
後の世界がどういう風に流れていくか、
その流れに「あとから振り返ってみて」役立っていた人物、行為こそが
後の世では称賛されるもの。
(でも実は、行為自体に、いいも悪いもない)
ということを、作者は伝えているようで、(私的解釈ですが)
その言葉はいつも、なんだか心に浮かんでは消えていきます。
現時点ではヒーローになっている人、持て囃されている行為、
そういうものも、時代を経れば、全く逆の捉え方で
後世の子孫たちは扱うのかもしれません。
私が生きてきた、たかが数十年でも、価値観や物事の捉え方・考え方が
私個人でも大きく変わったり、世間の解釈が大きく変わったなと思う部分が
多々ありますからねぇ。
そういうことを、あの戦前のあの時代に考えておられた方が
いたんだな~~ というのは、
なんとも心強いものを感じます。
ほかにも色んなエピソードが載っています。
全部で6つほどあったでしょうか。
叔父さんと少年とのやりとり。
具体的に少年に起こった出来事に対して、
そこに色々な物事の真理を説いていく叔父さん。
そのどれもが、目を見張るような、心に新鮮な思想の数々ーー。
1つ、お母さんから少年への手紙(だったかな)もあったかな。
それもまた、いいんですよ、これが(ノД`)・゜・。
ある雪の日に階段で、重そうな荷物を持ったおばあさんを見かけーー
まぁ、これ以上はやめておこう(´艸`*)
興味あれば是非ご自身で^^
時代は違えど、まったく現代にも通用するお話です。
むしろ、現代の少年少女、
いや、大人の人達こそ、読んで欲しい作品です。
名作中の名作!
映画の方はーーー、(^_^;)
でも、どんな作品になるのか非常に楽しみです。
公開まであと3~4年かかるとか、書いてあったような…(ながっ)。
今度こそ、宮崎監督の最後になるかな…(笑)
首を長くして待っていたいと思います(^◇^)ゝ
>小学生の私の価値観に衝撃を与えたゲームです。
す、すごい(@_@)!!! おませさんですね!
ちどりさんは、子供のころからしっかりとモノを考えるお子さん
だったんでしょうね。
正義って、結局みんながその人なりの正義に則って行動してるんですよね。
戦争も互いの正義のぶつかり合いなんだろうし…。
でも、相手には相手の正義もある、と言ってしまえば、それでいいか?
っていうと、いやちょっと待てよとも思います。
やはり人は自分なりの正義を決めて、それに依って行動するしかないのかな、と。
ただ後世にはね、振り返ったとき双方に正義があったこと、認める世の中であって欲しいなと
ささやかな(いや壮大な?w)願いですね^^
例に挙げられている明智光秀も、彼は彼の正義にのっとって行動したはずで彼に救われた人も大勢いたと思います。
世の中、良い悪いってないんですよね。(よっぽど非人道的なものは別として)
勝った方が正義になってしまうから…。
「ファイナルファンタジータクティクス」というファイナルファンタジーの外伝的ゲームがありますが、まさにこのようなお話で大好きです。
異端者として後世に名が伝わってしまった主人公だけど、実は真実を追い求め脅威から世界を救っていた、という。
小学生の私の価値観に衝撃を与えたゲームです。
猟奇作家、なんですね。
読まないわ~、そのジャンル。
でも構想10年!!とか、そういう謳い文句に弱いんですよね(^_^;)
a01さん、詳しいですねー。
江戸川乱歩とか、もう名前からして、本当にこの世に存在していた人物なのかと
怪しむレベルw
やっぱ、名前の持つ、力強さというか、神性みたいなものってありますね。
土門拳とかね、棟方志功とか、名前の迫力すごいw
ちなみに嶋田久作そっくり。てか嶋田氏の久作は夢野久作から来ているそうです。
乱歩の回想録?にありましたが、ドグ・マグは構想10年なんだそうですよ。
夢野久作は九州の人なんですが、東京に来た時に乱歩がお土産持たせたら
その後すごい立派な博多人形が届いたとかw
エログロナンセンスーー
全く好みじゃありませんww ってことはダメかも~(´艸`*)
少女地獄っていうタイトルからして…縁がないタイトルだw
とりあえず機会があればパラパラと見てみます。
でも解説とかは全く無理だと思われ(笑)
エロ・グロ・ナンセンスが好きかどうかで変わりそう。
とりあえず少女地獄とか短編から入ってみてはどうでしょう?
ドグラ・マグラから入るとつまづきそうな気がします。
あ、でも読んだら解説お願いしますw
「ドグラ・マグラ」ってーー読んでみようと思いつつも、
手がなかなか出せない作品です。
そうーー何が何だか…って噂ばかりが耳に入ってくるので(^_^;)
おもしろいですか?
宮崎監督はどんな作品を出してくるでしょうね~。
私的には、監督は、「かぐや姫の物語」と「この世界の片隅に」で
かなりメラメラしてると思うのでw 期待しておりますよ^^
だってタイトルがもう(ry
宮崎監督もお年ですからねー、最後に説教しておきたいとか?
個人的には夢野久作「ドグラ・マグラ」をアニメ化して欲しい。
何度読んでも何が何だか・・・・
「の」がないってどーゆーこと??と思い、調べてみたら、
ああ、宮崎監督作品はすべて「の」が入っていてヒットしてたとw
「風立ちぬ」には入ってなかった、ってことなんですね。
そういう意味では、内容も大人向けの「風立ちぬ」っぽくなりそうな…。
まだこれからどこかに無理やり「の」押し込んでくるかもしれませんがw
『風立ちぬ』と似て、原作を活かしながら作る感じかな?
評価や価値って時代によって変わることもありますね~
今は人気がないものがあとで高く評価されたりってこともあるので
時代や回りに流されないで自分で見抜く目が欲しいですね^^