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伝七捕物帳2 感想文

伝七捕物帳2 第6回「駆け比べ、女飛脚走る」
NHK-BSプレミアム 金曜夜8時~
▼女飛脚
今回は、陰謀に巻き込まれた飛脚問屋の娘のお話でした。
ある時、下っ引きの勘太に見合いの話が持ち上がります。
しかし勘太には思い人がいるとのことで、見合いには応じる気はありませんでした。
その相手は、老舗の飛脚問屋・一二三(ひふみ)屋の一人娘・お文。
神社でお文がおみくじを木の枝に結ぼうとしているところを、勘太が手伝ったのがきっかけでした。
しかし相手は老舗の一人娘とあって、下っ引きの勘太とは釣り合いが取れません。
それでも伝七はお駿と掛け合うだけ掛け合ってみようと、その飛脚問屋を訪ねます。
すると、店の前には借金取りが多数詰めかけていました。
一二三屋は前年の飛脚問屋駆け比べで最下位になってしまい、評判がだだ下がりで
雇っていた飛脚たちも全員辞め、最早商売ができる状態ではなかったのです。
そこへ、店の中から1人の飛脚が飛び出しました。
それはなんと、飛脚の姿をしたお文だったのです。
そんな時、腕に刺青のある前科者の男の死体が川から上がります。
伝七たちが調べると、その死体は昔盗みの罪で島送りになった元飛脚の駒吉という男で、
最近は長次郎というヤクザが仕切る賭場に出入りしていたということが分かりました。
勘太と文治が調べに回っている時、足を傷めて歩いている飛脚姿のお文が、男たちにからかわれているところに遭遇。
勘太はたまらず男たちとケンカを始めてしまいます。
文治はお文の手当てをしながら、女に飛脚はできないと言いましたが、ケンカに勝った勘太は、
女でもしっかり食べてわらじの紐をきつく締めれば、速く走れるようになると言うのです。
お文はその言葉に勇気付けられ、今まで走るために体が重くなってはいけないと、
あまり食べていなかった食事をしっかり食べて、がんばって飛脚を続けたのでした。

▼怪しげな依頼
ある日鳴海屋という大店の主がお文の店を訪ねてきて、5日に1回金や書状などを
品川の店から自分の店に送るという、定期的な仕事を頼んできました。
何故傾きかけた店を選んだかというと、今江戸で話題の女飛脚が店に出入りすると、華やぐからと言います。
お文はありがたくこの依頼を受けることにしました。
また鳴海屋は、今年の駆け比べにぜひ出なさいと言うのです。
一方伝七は、長次郎に会いに行きますが、駒吉などは知らない、賭場も開いていないと、取り付く島もありません。
しばらく下っ引きたちに長次郎の家を見張らせていたところ、賭場は別の場所の寺で開いているにも関わらず、
ひっきりなしに大店の主などの金持ちが訪ねてきていることが分かりました。
しかも、長次郎の賭場に出入りしていた駒吉は、博打をするため長次郎から金を貰っていたという情報も入りました。
そして、駒吉は今はお文がやっている鳴海屋の仕事を請け負っている時、荷物を持ったままトンズラしたのに、
鳴海屋は何故か、その件についてお上に訴え出なかったそうなのです。
伝七と遠山はそれらのことから、鳴海屋から駒吉が持ち逃げしたものは、阿片ではないかと考えました。
つまり鳴海屋は定期的に支店から飛脚を使い、阿片を本店に運んでいる疑惑が出てきたのです。
遠山は自分が責任を取ると言い、鳴海屋の荷物を早瀬ら同心たちに改めさせました。
しかし中には阿片どころか怪しげな物は一切入っていなかったのです。
しかもお文が預かった後に改めたことから、お文は飛脚にとって命より大事な客の荷物を開けられて傷ついた上に、
つい勇み足をしてしまった早瀬に、状箱に通す棒を踏んで折られてしまったのです。

▼飛脚問屋駆け比べ
お文が駆け比べに出ることは、江戸中の話題になっていて、1位にならないまでも
10位以内に入るかどうかで賭けをする者まで出てくる始末。
そしてついに当日、お文は駆け比べに参加し、男の飛脚に混じって健闘していました。
しかし人影のない場所に来た時、長次郎一家に囲まれてしまいます。
長次郎一家は鳴海屋が駆け比べにかこつけて、阿片を運ぼうとしていると考え、お文を殺して荷を奪おうとしたのです。
ですがそれは伝七の想定内でもありました。
伝七はあわやという時に駆けつけ、長次郎一家と乱闘を繰り広げます。
そして捕り方が助けに入ったこともあり、無事長次郎一家を全員お縄にできました。
伝七は、早瀬が折った棒の先についていた鈴をお文に渡し、後は勘太に任せます。
しかし伝七の仕事はここではまだ終わりませんでした。
阿片を入手し、それを知って持ち逃げした駒吉を殺した犯人がまだ残っているからです。
鳴海屋はお文の到着を店で待ち受けていましたが、そこへ伝七が乗り込んでお縄にしました。
やっぱり他人に知られたらまずいような大切なものは、飛脚に任せたらだめってことですよねw
一方勘太に励まされたお文は、伝七から返してもらった鈴を棒にかけ、駆け比べを続けたのです。
そして残念ながら10位以内には入りませんでしたが、11位と大健闘しました。
後日、お文の店はお文が駆け比べで大健闘したことで、雇ってくれと飛脚が押し寄せ、
往時の勢いを取り戻すことができました。
ですが残念ながら、お文にはもう婚約者がいたようなのですw
小春なき今、勘太の恋の暴走は止まりそうもありませんな…

▼入り鉄砲出女
ちなみに本当に江戸時代に女飛脚や飛脚の駆け比べなんてことがあったのかなと調べてみたのですが、
ちょっと調べてみただけではどちらもよくわかりませんでした。
ただ女飛脚については、江戸市中だけならともかく、他国に行くこともある飛脚の場合、
いわゆる「入り鉄砲出女」に引っかかるので、速さが求められる飛脚になるのは難しかったと思いますね。
また飛脚は走るために身軽でなくてはならず、男の場合上半身裸で走ることもあったそうです。
そんな軽装で女が1人走っていては無用心ですので、余程のことがない限り、創作上だけの存在だと思いますね。




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