遺留捜査 感想文
- カテゴリ：テレビ
- 2017/07/21 17:01:02
遺留捜査 第２話
テレビ朝日 木曜夜８時
▼最初からネタバレご注意！
今回は、放火殺人で逮捕された赤木という男が逃走したという事件でした。
話がやや複雑だったので、今回はストーリーを追わずに事件の概要をまとめてみようと思います。
まず彼が起こした事件は３ヶ月前、パン屋の主人が刺し殺され店が放火されたという事件でした。
赤木は放火の常習犯で、それまでもボヤを起こした前科がいくつかあり、
そのせいで前科があることがバレると退職させられるという人生を送っていました。
現場から逃走する赤木を見かけた目撃者が２人いて、１人は会社員の坂田という男性、
もう１人は赤木が最後に勤めていた工場の同僚だった西崎みちるという女性でした。
みちるはシングルマザーで、息子の優太と２人で暮らしていくため、昼は工場、夜はスナックで
一日中働いている、いわゆるワーキングプアでした。
赤木はその工場をクビになったのが１年くらい前でしたかね。
退職前までは、工場の詰め所で母の帰りを待つ優太とよく遊んでやっていたそうです。
彼らがやっていたのが京都将棋という一風変わったルールの将棋でした。
しかしそのうち赤木に前科があることを社長に密告した者がいて、赤木は退職しました。
実は密告したのはみちるで、優太と前科者が親しくしているのが心配だったからです。
赤木が優太と仲良くしていたのには理由があって、１人でいる時間が長い優太は、
火に異常に興味を持ち、ゴミに鉱物油をかけて灰皿で燃やしているところを見た赤木は、
自分と同じ放火魔になってしまうのを防ぐため、優太に寂しい思いをさせないよう、相手をしていたのです。
なので、工場をクビになっても１ヶ月に１度くらい優太と会って、遊んでやっていました。
赤木が退職してから２～３ヵ月後でしたかね、工場の近くでボヤ騒ぎが起きたのですが、
これは赤木の犯行ではなく、優太によるものでした。
赤木が逮捕後逃亡したのも、優太のことが心配になったからだったのです。
▼放火殺人事件の真相
真犯人は、死んだパン屋の店主の妻と、赤木の工場の社長との共犯でした。
パン屋の店主はＤＶ夫で、妻は５千万の保険金を受け取り、店を新装開店させ、社長に２千万の報酬を払い、
社長はその金の中から坂田とみちるに１００万ずつ払って、虚偽の目撃証言をさせていたのです。
しかし坂田は証言した後、逆に社長を脅迫して金を要求するようになりました。
留置所で知り合った男から、目撃証言をしたのが坂田だと知らさせた赤木は、真相を確かめに
坂田に会う約束をするのですが、坂田は不安になって、それを社長に相談したのです。
坂田が目の上のたんこぶとなっていた社長は、ここぞとばかりにその約束を利用して、
先回りして坂田を殺しました。
後から来た赤木は、坂田の死体を発見して驚き、持っていた京都将棋のコマを落としてしまいます。
それには、以前優太が灰皿でゴミを燃やした時に使った鉱物油と焦げが残っていました。
次に赤木は、優太の放火癖を伝えるためなんでしょうね、みちるに会いに行きますが、
伝えられないまま逃走することになってしまいます。
赤木は子供の頃父親と通っていた将棋会館に身を隠していたのですが、それも限界となり、
放火殺人の真犯人だとは露知らず、社長に連絡を取ります。
そして会う約束をして、そこで殺されてしまったのです。
これが今回の事件の全容です。
▼社会派
今回、糸村はちょっとくらいは捜査に加わりましたが、現場に残された京都将棋のコマのことをずっと調べていて、
真犯人にたどりついたのは特別捜査対策室の他のメンバーでした。
糸村は、赤木が本当は何を考え、何をみちるに伝えたかったのかを調べ上げ、彼女に教えたのです。
みちるは今社会問題となっている、ワーキングプアのシングルマザーでした。
この息子の優太を、プロ子供の寺田心御大が好演。
さすがプロ、そんじょそこらの子役とは、演技の質が違いますよね。
糸村が言うには、幼少期に親からの愛情を受けずに育ってきた子は、
今回のように放火などで、感情を暴発させることがあるらしいです。
また他の番組でも、幼少期に誰からも深く愛されずに育ってきた子供は、
人を信用することができなくなると言ってました。アサイチだったかな？
要するに、甘えるという行為を忘れてしまうんですね。
なので１人で抱えきれない問題が起きた時でも、誰にも相談することができず、潰れてしまうことがあるとか。
やはり子供は愛されて育ってナンボだなと、本当に思います。
そう思うと、一億総活躍社会って薄っぺらいですよね。
労働時間を多人数で分割することにより、１人頭の及びトータルの給料を抑えてる感じです。
出生率の低推移が、今の日本は住みづらいということを、如実に現してますね。
