おんな城主 直虎 感想文
- カテゴリ：テレビ
- 2017/07/11 16:42:47
おんな城主 直虎 第２７回「気賀を我が手に」
ＮＨＫ 日曜夜８時～
▼暗躍する方久
今回は、万難を廃し、直虎が気賀の城主となるというお話でした。
まず、中村屋が直虎の元に訪れ、ぜひ気賀の城主となってほしいと言ってきます。
カモネギ状態ではあるのですが、まだ最難関である今川が説得できていません。
そこで方久は中村屋も巻き込み一計を案じます。
まずは今川の家臣で井伊家の目付でもある関口を、仲間に引き入れようとします。
方久は南蛮渡来の珍しい香水を関口に献上し、気賀を大沢に渡すのはもったいないと言い出します。
今川の忠実な家臣である関口にとっては、まったく気にしていない事案ではあったのですが、
商売が盛んな気賀を大沢が手に入れることで、みすみす大沢を富ませることになってしまう、
井伊が気賀を入手した暁には、井伊の目付である関口にも、
今川には内密に港の１つも任せることができるのにと、さんざん甘い言葉を吹聴するのです。
これには関口もコロッといってしまいました。
元々根は真面目な人なんでしょうねｗ
そして、氏真が香炉を欲しがっていたという情報を政次から仕入れ、
方久は中村屋と関口を引き連れ、氏真に謁見するのです。
しかし折悪しく氏真の妹の婿である武田の嫡男・義信が廃嫡され自害に追い込まれたという報せが届き、
氏真は激昂してしまい、この話はここまでとなってしまいます。
▼湖上の城
一方、気賀を出て行こうと考えていた龍雲丸は、気賀の城主を直虎にしようという
動きがあることを知り、踏みとどまります。
そして姿を消し、しばらくして戻ってきて、自分に新しい城を建てさせろと中村屋に要求。
姿を消していた間、あちこちの城を見学してきて、どんな城が気賀に合うか模索していたようです。
中村屋は龍雲丸を大沢の家臣に引き合わせ、思ったより簡単に了承をとりつけます。
その時龍雲丸は、どんな城を作るかとか誰が作るかよりも、とにかく「早く作る」ことを
重視していた家臣の態度が気になりました。
そして、気賀を訪れた直虎を船に乗せ、浜名湖の上で船を停泊し、ここに城を建てると言うのです。
浜名湖は潮の干満の影響を受ける汽水湖で、その場所は潮が満ちれば水に囲まれ、
干けば泥土に囲まれるまさに天然の要害だったのです。
直虎はすぐにこの案が気に入り、賛成しました。
そして龍雲丸は、大沢は他にもいくつか城を持っており、徳川との小競り合いもあり、
城の修繕もせねばならず、そのせいで気賀の築城にあまり力を注げないのではと直虎に伝えます。
それを聞いた直虎は、大沢自ら今川へ、井伊を気賀の城主に推薦してもらえないかと思いつくのです。
▼直虎、気賀をとる
早速方久を大沢の元に使わせ、大沢の説得にあっさり成功。
そして政次がタイミングを図り、今度は方久、中村屋、関口に加え、
大沢まで引きずり出し、氏真の説得に当たります。
氏真は義信自害の報せからすっかり腑抜けてしまい、とても機嫌がよいとは言えませんでしたが、
自分は能無しだ、好きにしろと半ばやけっぱちで承諾したのです。
これで井伊家が気賀の城主となることになり、朗報は井伊谷を駆け巡ります。
傍観を決め込みながら、実は要所要所で協力していた政次は、例の井戸に行き手を合わせ、
「おとわが、気賀をとったぞ」と報告するのです。
これを聞いて私はハッとしましたねぇ。
今まで政次はしょっちゅうこの井戸に来て手を合わせていて、あまり「何故だろう」と
気にしたことはなかったんですが、このセリフは明らかに、直親に向けたものですよね。
この井戸は井伊家所縁の場所なので、小野家の者に対してではないです。
「とったぞ」と政次がタメ口をきける井伊家の故人は、直親くらいしかいないです。
つまり政次はいつも、直親のために手を合わせに、もしくは直親と語りにここに来ていたということになります。
政次は、井伊家に謀反の疑いがかけられた時、直親をバッサリ切った張本人です。
それは恐らく井伊家のための、苦渋の決断だったのでしょう。
そしてその決断を、悔いてはいないでしょうが、直親を殺させた罪を一生背負い、
供養しながら井伊谷のために生きていくと誓ったのでしょうね。
このセリフを聞いて、なんでこんな簡単なことに今まで気づかなかったのだろうと、つい涙が出てしまいました。
そういえば政次は、直親の生前にはよく直虎に冗談半分で自分の嫁になれと言ってましたが、
死んでからは多分、言ってませんよね？
直虎のことを思いながらも、手は出さず、独身を貫いているのは、直親を殺した罪の償いなのかもしれませんね。
