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シン・ドラマ汁


おんな城主 直虎 感想文

おんな城主 直虎 第23回「盗賊は二度 仏を盗む」
NHK 日曜夜8時~
▼タヌキ坊主
今回は、前半は隣の領主・近藤が、龍雲丸たちに菩提寺の仏像を盗まれたと難癖をつけられる話、
後半は龍雲丸たちを井伊家の家臣に加えようとする話でした。
前回の終わりに、領内の木を盗んだ盗賊を井伊家が使っているのではないかと、政次に怒鳴り込んできた近藤康用。
次は政次と家臣を引き連れ、直虎の元を訪れ、龍雲丸たちが自分の菩提寺の本尊を盗んだ疑いがあるので、
身柄を引き渡せと言って来ます。
直虎は最初すっとぼけますが、近藤はすでに彼らが、以前捕えようとした賊であることを確認しており、
反論できなくなり、仕方なく了承します。
そして裏で直之を走らせ、龍雲丸たちに逃げるよう伝えようとするのですが、
直行が到着した時には、すでに近藤たちも到着しており、何故か盗賊たちはもぬけの殻だったようです。
近藤の家臣はいつまでも龍雲丸たちがいた小屋に滞在しているので、南渓は直虎に、
新しい本尊を作って献上することで、手打ちにしてもらおうと言うのです。
龍雲丸たちが本尊を盗むなどありえないことだと思っていた直虎は、当初渋るのですが、
南渓に無闇に敵を作るのはよくないと言われ、仕方なく南渓とともに提案しにいくのです。
南渓は寺で、本尊の大きさを決めるため厨子を計らせて欲しいと、厨子を見に行くのですが、
開けてみると、なんと本尊が鎮座しています。
近藤とその寺の住職は、別の仏像を朝置いたばかりだとしどろもどろに説明するのですが、
底には本尊を彫った仏師の銘が刻まれており、二の句が継げられなくなります。
南渓はドヤ顔で、本尊が自分から戻ってきたのだと言って、納得します。
実は、仏像は盗まれていないと確信していた南渓は、龍雲丸と手を組み、自分と直虎が寺に行くと言うと、
恐らく本尊を隠すだろうから、それを龍雲丸に見張らせ、隠した後こっそり厨子に戻しておいたのです。
もちろん近藤たちが嘘をついていたのはお見通しの上で、仏が自ら戻ってきたと言うことで、
彼らの面目を潰すことなく、同時にこの問題は不問にせよとのプレッシャーをかけたわけですね。本当にタヌキですw
こういう大人の事情の嘘が、そのうち伝説になっていくのかもしれませんねw

▼空に雲があったから
こうして晴れて龍雲丸たちは戻ってこられたわけですが、唯一の問題もなくなり、
家臣たちから彼らを井伊家の家臣にという気運が高まります。
特に最初は真っ向から反対していた直之が意外に乗り気で、直虎もその気になるのですが、問題は政次です。
ですが奥山が、盗賊たちが言うには、近藤が来る前に女人が危機を知らせにきたらしく、
その人相から小野なつではないかと言うのです。
政次は近藤を先導しながら、裏ではなつを走らせて盗賊たちを逃がしていたんですね。
今盗賊たちが近藤に捕まるのは、井伊家にとって得策ではないと考えたのでしょう。
政次の考えの深さに感銘した直虎は、政次を訪ね、盗賊たちを召抱える件は、
全面的に政次の言うことに従うと言うのです。
政次は、井伊家のために盗賊たちを召抱えるのはいいが、盗賊たちのために井伊家が何かをすることに
ならないようならば、召抱えてもいいと言いました。
これって、盗賊たちにとっては結構厳しい条件ではありますよね。
直虎、政次の真意を汲み取ることができたかどうかは分かりませんが、了承を得たとして、龍雲丸に話を持ちかけます。
龍雲丸が仲間の意見を聞くと、こちらも意外とその話に乗り気でした。
領民たちと触れ合うことで、彼らの気持ちも変わっていったこともあるでしょうし、
この時代、やはり武家というのは憧れの職業だったのでしょうね。
返事は伐採の仕事が終わり、井伊家が給金を支払う日にすることになっていました。
その日、小屋を出た龍雲丸たちは、開放的な気分になって山を下ります。
途中、空に龍の姿をした雲が浮かんでいるのが、龍雲丸、そして直虎たちの目にも入ります。
井伊家を訪れた龍雲丸は、金を受け取り、直虎に家臣になるかどうか聞かれますが、断ってしまうのです。
これは手下たちも意外だったようですが、龍雲丸は、手下は召抱えてもらって構わないが、自分は断ると言うのです。
理由を聞かれると、「空に雲があったから」。
まーあの雲を見た時から、こうなる気はしてましたけどね。
今回、龍雲丸の少年時代の回想シーンがちょっとだけ流れてましたが、盗賊に身を落とすには、
きっと言葉に尽くせぬ理由があったと思うのです。
そしていざ武家となると、空に浮かぶ雲のように、気ままな生活もできなくなります。
今までは盗賊の頭として、小さいながらもトップだったわけですよ。
仕官するとなると今度は直虎に頭を下げなければならなくなります。
鯛の尾より鰯の頭と言いますし、特に殿方にはよく理解できる心情なのではないかと思いますね。
思い出、自由を求める心、そして自尊心、それらがないまぜになり、出てきた言葉が
「空に雲があったから」ではないでしょうかね。




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