Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


休日


ダージリンの香りに包まれて

外を見れは曇りの蔭
向かいの席にはあなたがいる
紅茶から揺らぐ上記から目を移せば
やんわりと時間が過ぎていく


スコーンを温めてジャムを塗って
向かい側に差し出す
でもそこには誰もいなくて
ただ冷めていくぬくもりが
あなたの影を追い求める


パジャマもままで靴下も履かず
こんな時間があってもいい
いくらあなた他を追い求めても
捕まえることなんかできない
あきらめる心はどこ


出かける気もない休日の安堵さ
静かに時が過ぎていく
古径も隠して時間も忘れて
ラベンダーのお香をたいてみる
くゆる香りが部屋に広がる


あなたは今頃何をしているのだろう
そんな想像も少なくなった
だんだんと遠のいていく記憶たちが
あなたの影を消していく
そして雲に覆われる


今日も太陽うは外に出ない
まるで休暇を取っているように
雲に変わりを押しつけて
どこかで休んでいるのか
たまにはそんな日があってもいい


スローなジャズを流しながら
この間まで泣いていた自分を感じる
卒業したわけじゃないけど
もしあなたがここにいたら
また恋をするのだろうか


すっかり冷え込んだスコーンを温めて
紅茶を入れて
ちょっと焦げたにおいのするジャム付きのスコーン
もうあなたが食べることもない
あなたのために作ることもない


陽が暮れた
時が暮れた
都会の空には光が届かない星たち
こうして一日が終わる
こうして別れが遠ざかる




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