CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2017/04/27 16:49:41
CRISIS 公安機動捜査隊特捜班 #3
フジテレビ 火曜夜9時~
▼キレのいいアクション
今回は、贈収賄事件に関わる政治家が白昼堂々と報道陣の目の前で射殺されるという事件が起き、
稲見たちが調べていくうち、実は現在起きている贈収賄事件の関係者ではなく、
過去に起きた同じような事件で死んだ人物の息子たちによる復讐事件だったというお話でした。
かなりネタバレですが、今回に限ってはどちらかというとアクションや平成維新軍の話がメインだったので、
問題ない…と思いますw
やはり金城の本は派手なアクションがあってこそ活きてくるなと思わせる回でした。
まず犯人を突き止め、そのアジトに踏み込んだ時、3人組のうち2人が逃走、
もう1人に銃を突きつけられた稲見と田丸、一瞬の隙をついて稲見が何故か上の階に移動、
どうするつもりなのかと思ったら、上からベルトを命綱代わりにして、下の階に飛び込み、
犯人が気を取られた隙に田丸が取り押さえるという、気の合ったアクションを見せてくれました。
そしてラスト、逃げた2人の兄弟と、2人を見つけた稲見の2対1の格闘シーン。
稲見は元自衛隊員だったという設定なので、数ヶ月やそこら私的に訓練した青年2人が、
かなうはずもないんですよね。
今回はなかなかこのアクションに見ごたえがあって、1回2回とストーリーが暗くてトーンダウンしていて、
見るのやめようかどうか悩んでいたのですが、とりあえず視聴続行することにしましたよ。
贅沢を言えばSPの時のようなもっとキレキレのアクションが見たいですね。
▼金城らしさ
例えば今回印象に残ったのは、犯人の兄弟2人が復讐相手の老人を殺すため、
老人が孫を連れてきた遊園地で尾行するのですが、この2人、根っ子は悪人ではないらしく、
関係ない人を巻き込みたくないからか、老人が1人になった時を狙おうとします。
そしていざ孫が1人でトイレに入った時、2人で老人を取り囲むのですが、
その時彼らの脳裏に、孫を連れ歩く好々爺の姿が浮かびあがるのです。
殺そうと思えばすぐ殺せたのに、彼らの良心が歯止めをかけたのです。
結局その後父親が死んだ時のことを思い出し、殺す決心を固めるのですが、
その一瞬の隙で稲見が現場に駆けつけ、老人と孫を保護することができました。
犯人のちょっとした良心が老人を救い、犯人を窮地に追い詰めることになった皮肉。
この後、犯人たちはお互いを撃って心中してしまいます。
さすが金城、きっちり後味を悪くしますねw
また、時間は巻き戻って最初の暗殺シーン、贈収賄事件で取材に来た多数の報道陣の目の前ですよ。
でもカメラを必死に回す者はいても、誰1人近寄ろうともしないんですねw
そりゃ確かに拳銃持った犯人に無闇に近寄るのは、自ら死ににいくようなものなので、
褒められたものではないですが、何だかマスコミの本質を見たような気がしましたね。
テレビドラマにそれをぶちこんでくる、金城の勇気を讃えたいですよw
▼平成維新軍
初回にも出て来た平成維新軍、今回は少しこの集団の実像が見えてきました。
まず、今回の犯人3人は同じ少年院に服役しており、その間に洗脳されて集団に加わったものと見られます。
つまりメンバーには少年院に入るような、まだ若い人物が所属しているということです。
しかもその人物は、他者を洗脳できるくらいの話術とカリスマの持ち主ということでしょう。
そしてもう1つ、元凄腕のハッカーで、今は稲見たち特捜班のサイバー担当である大山玲という、
まだ若い女性が言うには、ハッカーだった頃に未解決の事件や隠蔽された事件に隠された真実を暴くのが目的の
集団に所属しており、自分は途中で怖くなって抜けたけど、彼らが平成維新軍になったのでは、ということでした。
普通は玲のようにヤバいと思って関わるのをやめるか、最初から関わらない、興味がない人が多いと思いますが、
中には調べていくうちに義憤に駆られてしまうタイプの人間もいるかもしれません。
正義感が強く、自分の正義のためなら殺人やハッキングなど、法を侵すことも厭わず、
困難なことでも自分にはやり切ることができるという絶大な自信と、
それだけの能力を持っている、まだ若い人物、これが平成維新軍を作った人物の、私なりのプロファイルです。
頭がいいのでなかなかなシッポは出さないでしょう。
出しても今回のように、シッポ切りを行って、本体にはたどりつかないことになりそうです。
特捜班がどのように暴いていくのか、楽しみですね。
金城の得意とするところですよね。
SPのドラマではまださほどでもなかったのですが、
SPの映画、ボーダー、そしてクライシスと見てきて、
ひしひしとそれを感じています。
平成維新軍については、少年院に入るくらいの若い人物ではなく、
少年院だと何と言うのか知りませんが、看守の可能性もあるのを忘れてました。
看守だとあまり親密に話す機会はないので、少年である可能性の方が高いですけどね。
犯人たちの良心が、歯止めをかけたような。
殺そうと思えば、いつでもチャンスがあったのに。
マスコミの本質と言うのか、誰でも命は惜しいですが、一人として、犯人に
近付かなかった、近付こうともしなかった事が、逆に寒々しくて。
カメラだけは、回ってましたよね。
維新軍が少しずつ、浮かび上がって来ました。
案外、メンバーは若い世代かも知れませんね。