テレリストの私とテレリズム
- カテゴリ:ファッション
- 2017/02/15 09:20:49
私は年期の入ったテレリストでございます。電話とは無関係です。
長年着てテレテレになったボロ服への愛着やみがたく、偏愛し、
家族全員から廃棄と買い替えを要求されても泣いて抵抗するのでございます。
ここまでテレテレになった服には私の長年の努力と怠惰が詰まっております。
昨年末にセーターを全部買い替えたのですが、古いのを未だに捨てられない。
家の中でしか着ないからと言い訳して、近所の買い物にもその格好で。
穴の開いたジーンズや革ジャンも全く捨てられない。補修もあまりしない。
そのカッコでどこでも出かける。バンドマン以外からは大抵呆れられる。
そばに来るなと叱られる。嬉しい。反テレリズム勢力との闘争が始まる。
反テレリズム勢力の中心はおもに中年以降の男性である。不思議である。
オマエらも若い頃はそういう格好したはずだ、今もしていて何が悪い。
こういう時、私は転向者に不寛容、世界永続テレ革命を高らかに宣言する。
女性は家族以外見て見ぬフリをする。うーむ、度量の大きさですな。
テレリストに連帯はあるか? いえいえ、同族嫌悪の嵐です。
互いの格好をみっともないと難詰し自分のファッションの正当性を主張する。
裾がスダレみたいにほつれたジーンズだって履く。皆が非難する。
おいキミたち聞きなさい。各種名盤のジャケットの素晴らしさを熱く語る。
俺はあの世代と精神を現代も正しく体現するのだと息巻く。みな背を向ける。
しばらく前、開店前のライブハウス前で道に座ってたら対バン連中が来た。
こちらに気付かない。シャッター開いて立ち上がり歩み寄ったら驚かれた。
マジに地元のホームレスだと思われたらしい。こういうのは無上の喜び。
テレリストの精神は山水河原者、道化の精神の正統な体現ですぞ。
自らを他者より低き者と規定し、そこから全てを始める。
うーむ、自己満足度が非常に高い。異端にして最底辺、ダメ人間の代表。
……テレリズム精神は失われテレリストも逓減傾向、哀しき限り。
テレのテレによるテレのためのファッションを日本からなくさないため、
私は本日も敢然とボロ服を着るのです。あ、家人よ、それ捨てちゃダメ!
襤褸は着てても心の錦~を気取ってるのですが、中身が貧相なのだから意味ないと皆に叱られます。
ヒッピームーブメントのファッションを真似てるだけなんだけどなー。ダメなのかなー。
スーパーフライとかグリムスパンキーだって似たようなもんじゃないの、と言っても完全否定されます。
今日の文章冴え渡っていますね。
そして前回の日記へのコメントありがとうございました。
ユースケ様の返コメをいただいて考えがちょっとまだまとまっていないのですが、
まとまってその気になったらさらに質問させていただくかも。