ネメシスを求めて
- カテゴリ:日記
- 2017/02/14 18:05:42
6500万年前、恐竜をはじめ多くの種が絶滅した。大量絶滅である。2億5000万年前の三葉虫絶滅以来、生物の大量絶滅は2600万年周期で訪れる。
ネメシス、ギリシャ神話に登場する「義憤の女神」の名が付いた太陽の伴星「ネメシス」が周期的な絶滅の引き金を引くという仮想の天体である。古生代から現在まで12回の大量絶滅を招いた。
ネメシスの質量は、太陽の10%。そのため公転周期が6500万年の長楕円軌道を回っている。太陽系の外縁部オールト雲の外にまで及ぶ。ネメシスが太陽に接近したとき、オールト雲をかき回し、大量の彗星が太陽に向かって落下する。地球は大量の彗星による爆撃を受けることになる。
凶星ネメシスは、まだ発見されていないが、2600万年周期で生物が絶滅する可能性が否定されたわけではない。この周期説において次に絶滅の危機が来るのが1300万年後。一刻も早く対策を考えなくてはならないような事態ではないが、ネメシスによる彗星の爆撃を防ぐほどの科学技術を人類が持ち合わせているかどうか。
もしくは、人類に代わる高度な文明を持つ知的生命体が登場しているかに地球の生命体の運命がかかっている。遠い将来、この災いを防ぐのは人類ではなく人工知能かもしれない。その時、人工知能が人類と同じ価値観を持っていれば助けてくれるだろう。
そうでなければ、面倒な自然生命体など必要としない人工知能の社会が出来上がってしまう。つまり、映画ターミネーターのような世界が誕生する。だが、それもネメシスの災いが来るまでのこと。
人工知能が支配する地球は壊滅的打撃を受けるだろう。13回目の大量絶滅は多くの種と人工知能の社会を砕いてしまう。そうならないように、人類は人工知能の手綱を離してはいけない。