Nicotto Town



クリムゾン『エピタフ』のインチキ俗語訳に挑戦す。


グレッグレイク逝去の報に接し、クリムゾンのエピタフを聴いたわけです。
あー、陰鬱な曲だ。イアンマクドナルドの泣きの裏メロトロン、ジャイルズの感情過多ドラム、
フリップのモコモコギターに泣きベソかきそうなレイクの歌唱、全て完璧っすねー。

半世紀前の曲である。私はこの時代の音楽に物凄く影響されて未だに抜け出せない。
歌詞を見ながら考えた。うーむ、これって21世紀版の訳があってもええんじゃないか?
見事な意訳がたくさんあるけど、俗語的なものを見た記憶もない。

よーく考えると、20代前半のヒッピー的ロクデナシどもが書いた詩である。
『スキゾイドマン』なんかベトナム批判であり反戦カルチャーに乗っただけでもある。
卑俗な誤訳があってもいいではないか。いい。オレが許そう。1番だけ挑戦してみた。


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賢くお偉い連中がブチあげた予測とか展望をベタベタ貼った権威の壁を見てみな?
たった今だって、辻褄合わねぇとこからボロボロ剥がれおちてる最中じゃん。ケッ。

周りを見回せば陽光に煌めくスンバラシイ道具や製品がズラーリ、
どいつもこいつも死の匂いを背負ってんだよねー、実は。ビバ、キャピタリズム!

つまらぬ野郎どもが満ち溢れ、勝手に誇大妄想な自己実現の夢を抱き、
トーゼンの如く幻滅して悪夢に引き裂かれてるような時代なんだぜ。

沈黙そのものと化す絶叫(後期コルトレーン的ですねー)が辺りを満たしてる時によ、
世間様の肯定的評価や自己実現の肯定なんぞに信を置く奴はいねぇだろ?

俺の墓石にゃ、名前なんかいらねえ、『ワケワカンネー!』てのが似合いだな、って思う。
ひび割れてボロボロの裏通りの歩道歩いてると心底、身に沁みんだよね。
オレらで何とかなんなら、地べた座ってバカ笑いでもするんだけどな。

でもよ、怖ぇんだよ、明日が。ちょっと泣きだしちまいそうでよ。
そう、明日は号泣してんじゃねえかな、って思うと怖いんだよ。
おお、俺は怖い、明日、俺が滂沱するであろう、その時が必ず来るってことが。


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フハハハハ、誤読と曲解の甚だしい文法無視のインチキ詩ができた。満足満足。
繰り返しますが、20代半ばのヒッピーが世を拗ねカッコつけて書いた程度の詩です。
必要以上に崇め奉り権威化してはイカンと思う。それは『剥落する預言者の壁』だ。

それにしても自己救済の否定、連帯の拒否、基本的人間不信、統合失調……
マコトに私好みの内容でございます。ディストピアという方もいるが、違うと思う。
鬱屈した邪な精神には世界がこう認識される、というアッタリマエの話かもしれない。

シンフィールド期とパーマージェームズ期のクリムゾン、どちらがお好き?
私は幻想的作風のシンフィールドよりもパーマージェームズのほうが好みです。
初期は異界としてのクリムゾン、それが異物としてのクリムゾンに変化する。

通俗低音としてイギリス的な鼻もちならぬ貴族趣味もある。そこも魅力ですね。
プロレタリアート的要素はピンクフロイドの方が遥かに多い。
白眉はイタリアの伝説のバンド、アレアの詩でしょう。シュールとプロ文の混成物です。

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2016/12/12 07:34
>やすたかさん

ご無沙汰しております。PFM、元の詩とシンフィールドの詩で内容変わるのもありましたっけ。
私は『人生は川のようなもの』のシンフィールドの詩はけっこうスキです。
『幻の映像』のクリーム色のジャケットに、シンフィールドの詩は似合いますよね。

抒情波プログレだと、バンコやフォルムラトレ、ポポルブフ(ホシアンナ・マントラ)あたりの詩が、
シンフィールドに近い感じだった記憶があります(ジャケの印象かも)。
この手の詩はやはり、端整な散文詩っぽく和訳するのが王道ですよねー……ゴメンナサイ。
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2016/12/11 23:22
どちらが好きかといえば・・・
PFMの幻の映像の1曲、「Photos of Ghosts」は特に好きな曲です。詩も。
ピート・シンフィールド氏の詩でした。
たぶんピート氏のほうが好みなのかもしれませんw
あるいは女性好み、というべきなのでしょうか?
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2016/12/11 19:33
>ヘルミーナさん

御目汚しで失礼いたしました。ディシプリン期、1984年の郵便貯金(確か2日目)を見に行きました。
「ボクらの新しいアルバムねー、とーっても……黄色いんだよー」というブリューのMCに笑い、
メタリックポップに変化した『太陽と旋律パートⅡ』をニコニコ軽快なステップで弾くブリューには爆笑しました。

中盤で演奏された『ウェイティング・マン』などのミニマル/モアレ系楽曲が印象に残ってます。
この頃の3枚がなかったら、おそらく私はYMOを聴きなおさなかったと思います。
フリップ/サマーズは未聴です。イーノとの『ノー・プッシーフッティング』は何度か聴きました。

ギャビン・ブライヤーズの『タイタニック…』『イエスの血…』を聴くきっかけになったのは、
ヨーロッパ即興界のゴッドファーザー、デレクベイリーと一緒に活動していたのを知ったためですが、
そうした知識は『フールズメイト』編集長だった北村昌士のクリムゾン本から仕入れたものでした。
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2016/12/11 18:02
ブリューのいるクリムゾンが好きという(全部聴いてるわけじゃありません!!
耳と頭のいかれた奴が通ります。

訳詞は1曲数百円のギャラだそうなので、(今でもそうなのかなぁ?
どうしても解釈が浅くなってしまうのでは?
そういう意味ではユースケさんの訳、いいと思います。

そうそう、ピンク・フロイドはプロレタリアートですよね。
「アニマルズ」なんかを聴くととくに。

アンディ・サマーズとフリップが演っている盤なんか好きです。



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