四回転ジャンプが夢だった時代のマンガ
- カテゴリ:マンガ
- 2016/12/06 19:39:18
白泉社の『LaLa』は今年で40周年を迎えたそうですね。メデタイ。
さて白泉社贔屓の私、冬に読みたいマンガを考えてみました。
うーん、コレかな。川原泉教授の『銀のロマンティック…わはは』。
野球シリーズも面白いのですが、私はこの中編のほうが好き。
トービル&ディーン組が『ボレロ』の演技で芸術点満点を叩きだした後でしょうか。
未読の方のためにストーリーをざっくり説明してみよう。
スピードスケートのホープだった大学生が接触事故で脚を怪我、選手を諦める。
天才バレエダンサーを父に持つ女子高生は芸術のゲの字も分からない呑気者。
真面目青年とグータラ怪力少女が出会い、奇跡の化学反応が起きる。
ひょんなことからペアを組み、速さと体力だけであれよあれよという間に全日本優勝。
そして世界選手権に臨むのだが、『芸術的演技』というものが理解できず惨敗。
ここから2人の苦悩と努力、開き直りが始まるのです。
当時誰も成功していなかった四回転ジャンプをペアで!飛ぼうと考える。
このエピソードも楽しいが、青年の脚が限界となるところがターニングポイント。
この後に2人が開眼するシーンは今思い出してもしみじみ佳い。
もちろんカーラ節全開、絵もこの時期がいちばん教授らしいと思う。
最後の演技、これが泣かせるんですよー。80年代白泉社の王道だなー。
白泉社文庫の古本なら100円で転がってます。コタツと蜜柑を用意して読みましょ。
なおカーラ教授で「冬」というと『不思議なマリナー』『オペラ座の怪人』もアリ。
リアルタイムで冬に読んだ記憶がある(当てにはならぬ)ためでしょう。
あ、忘れてた。巨匠三原順の『はみだしっ子』も冬っぽい。暮れに読もうかなー。
おお、ポチ君を知る方がここに。あのシーンの最後で爆笑しました。
教授の描く擬人化生物はどれもヨイですねー。
私は『大地の貴族』のフォンタナゴールドとバースの漫才がスキです。
ほのぼのだけどジーンとくるものがありましたなぁ。
個人的には「野性のヒント」のシーンがいっとう好きです。