10月の最終日から遡る10日間程、突然思いついたとは言え、
とても信じられない事をしました。

　ここ2年程、手荒れが酷くて、趣味も家事も制約がかかり、
無理をしない生活が続いていました。
今まで能動的に生きていた私にとって、風切羽を切り落とされた鳥のように
羽ばたいても、一瞬浮くだけで、ジタバタと不格好に着地し、
自由を謳歌することを、諦めなければならない状況でした。
出来ることと言えば、本を読み、音楽を聴き、英会話に参加するぐらいで
その狭まった生活は、新しいことに挑戦するという気質をも
衰えさせていきました。

本は一日２，3冊読んでいましたが、その本の裏に投稿募集という広告がありました。
最初は、自分に関係ないと飛ばしていましたが、何度も目にするうちに
このくらいの軽い文章なら、ひょっとしたら私にも書けるかもと変わっていき、
10月半ばを過ぎたあたりで、書いてみようと意欲が高まりました。
そして、1月くらいを目途に、原稿募集で検索をかけると、
出てきたのが、10月末、締め切り迫るというバナー広告でした。
すでに19日になっていたので、これは無いでしょ！と笑ってやり過ごし、
他を検索するも、一度張り付いたバナー広告は、執拗にどこにでも顔を出し、
サブリミナル効果を発揮し始めました。
（時間があったからって、書けるものじゃない。練習がてら書いてみて
間に合わなかったら、翌年の他の雑誌に応募すればいいじゃない）
そして、登場人物の名前を決めるために、あれこれ漢字の意味や、響きを調べ
ニコッとのブログにも珍しい名前としてあげました。
そして20日の朝、今日から書くぞ～と漲るパワーを胸に秘めｗ、
原稿用紙をダウンロードして、いきなり思いつくまま書き始めました。
応募するには150枚以上必要です。途中でペースダウンすることを考えると
1日20枚書かなければ、間に合わないことになります。
書きなれた人なら問題は無いでしょう。
でも、実は、10年前に面白半分に書いてみた時、わずか7ページで挫折したという
無能を証明した過去があるので、わずか10日ほどで、150枚以上の原稿を
仕上げるのは、ただただ、無謀としか言いようがない挑戦でした。
でも、考えるより先に、指がキーをたたきました。
全てを諦め、無の感情に浸れるように、毎日を過ごしていたせいか、
私は、全力投球できることに、飢えていたのだと思います。
今日は、15枚書けた。今日は10枚しか書けなかったから、明日30枚書こうと前向きで
書き始める前は、とりあえず書いてみようという気持ちだったのに、
書き始めてからは、一度もできないかもしれないと思わなかったのです。
主人公と一緒に、悩み、怒り、笑い、照れ、成長し、そして涙する。
日常で、無表情になりつつあった私の顔は、生気を取り戻し、
感受性まで豊になっていきました。
そして、31日に、私の主人公はその成長を審査されるべく、
添付ファイルに乗って、
出版社へ旅立って行きました。
「コンテストへのご応募ありがとうございました。
原稿をお預かりいたします。発表は・・・」
の文字が出た時に、嬉しくって、横でパパちゃんと話していた娘の腕を引っ張り
「やった～～～～ヾ(≧▽≦)ﾉできた～～～～っ！」と叫んでしまいました。
フェイスタイムの画面から、パパちゃんは、
「2人で何をやっているんだ？秘密にしないで、教えてくれ」と覗き込もうとしましたが、作品を読まれたくないので
パパちゃんには小説を書いたことは内緒にしました。
1月に結果発表ということですが、この充実感は今日になっても続いていて
結果を待つより、もう1作品書いてみようかと意欲満々です。
もし、結果が出て、それが良くても、悪くても、きっと家族やに友人に
自分の作品を読んでもらうことは無いと思います。
いくらフィクションでも、人は、作者の体験から書いていると想像するからです。
その文に、大人だから体験する件があれば、そしてそれが喜怒哀楽を伴って
生々しければ、生々しい程、作者と主人公は重ねてみられる可能性が高いからです。

長々と書いてごめんなさい。ニコタのblogの文は読みやすいように、
短文で面白くが、私のモットーだったのに、まだ小説の文を書いている
余韻が残っていて、長文になってしまいました。
さて、私に続いて、みなさまの夢中になっているもの、
トライしていることなどを　教えて下さいね。