貝雛
- カテゴリ:30代以上
- 2016/06/17 18:04:40
おみやげにと、箱に詰めた貝殻を悪友が持ってきた。
それはどれも指先で砕けそうに薄くて軽いもので、
色とりどりの貝が詰められていた。
その箱の隅には、こう書かれていた。
「これはね、龍神さまがわざわざ浜へ打ちあげてくれたものです。
糸でつないで神様の社を飾るお祭りがあるからで、
いつもはこんなに色とりどりの貝はないんだょ」
いつもながらとんちと言うか、面白い一言を添えてある。
それと一緒に大納言最中も、こっちが本命でしょ。
甘いひと口が、私の口の中を泳ぐ。
夏の終わりに、もう一度箱を覗いてたなぁ。
しまってそっと眺めては楽しんだ頃が懐かしいです。