Nicotto Town



『線路は続くよ』

♯ つばさなきもの




ホームの遙か上

白い翼が、見えた気がした。


「まもなく発車します。お乗りの方は急いでください」

車内販売員が、ホームを見渡して声をかける。


ホームにおかれたベンチには、少女がひとり、うつむいて座っていた。

車内販売員がホームに降り、少女のもとへと駆け寄る。

「乗らないのですか?」

~ふるふる

首を振る少女。

どちらともとれるしぐさ。

「もう、発車の時刻なのですが」

販売員が言う。

「わたしが乗っても良いのでしょぅか」

うつむいたまま、少女が言う。

「汽車は、その為にあるのです」

販売員が微笑む。


少女の、握りしめた手の中には、一枚の切符

行き先は・・・



汽車が駅を出る。

車窓から見る空には、ただ一片の雲が浮かんでいるだけだった。




つづく




(#^.^#)


アバター
2016/04/04 15:50
今日は~♪

嬉しい~
私の大好きな~「線路は続くよ」シリーズですね~^^

そして…
私も~昨日のブログの少女が、
あの後どうなったか…気になってました…

ので…

ホッとしました~^^
良かった~\(^o^)/

ぜひ~他の方々にも~
昨日のお話しと今回のお話と
両方~読んでほしいなぁ~(●^^●)
アバター
2016/04/04 09:34
ちょっとずるいかな~
と思いつつ
昨日書いた詩の少女が気になって書いちゃいました(笑

あまり気にせずに、楽しんでいただければ幸いです

(#^.^#)



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