Nicotto Town



果物の香りに関する小さな疑問


年寄りと会い、いまの果物には香りがないという話になった。
私も同感なのですが、これは本当にそうなのか、こちらの嗅覚がバカになったのか、
昔と変わらないが香りが埋没してしまうのか、皆目見当がつきません。

柑橘類で顕著に感じるのはネーブルオレンジ。ぜーんぜん香りがない。
大昔のネーブルは家の中にあるだけで分かった。鮮烈な香りであった。
NHKの童謡にもなったくらいだから、おそらく事実だったのではないか。

みかんも伊予かんも同様。「オレはクダモノダー!」という自己主張が弱い。
品種改良で匂いを放たないものだけが残ったのであろうか。
香りも味のうち、と考える世代には違和感がある。

りんごも同じ。味を重視して香りが蔑ろにされてる気がするんです。
インドりんご系、デリシャス系、紅玉系にはそれぞれの香りがあったと思うのですが、
今のリンゴからはほとんど香りが立ち上らない。大人しくてつまらない。

バナナでもいちごでも同じ。こういう愚痴をこぼす若い人はいないようだ。
果物は味ありきで考えられているのかな。香りは邪魔になるのかも。
果物屋のそばまで行くと感じた鼻の奥をくすぐる芳香というのは喪われたのかな。

もちろん私や年寄りの嗅覚がバカになっている可能性は高い。
科学的な測定を行うと、今も昔と変わらず香りがあって、
ほかの匂いで打ち消されているという可能性もある。これが案外真相かもしれぬ。

でも、記憶の中の鮮烈なフルーツの香りとともに果実を賞味したいという欲が捨てられない。
やはりネーブル。それとゴールデンデリシャス、おいしい小ぶりのミカン。
あるのかな。ないんだろうな。残念。『いもうとはびょうきでねてるんだ』を歌おう。

アバター
2016/03/20 22:29
>ラムセス2世さん

現代の果物は甘味重視ですね。年寄りからすると過剰な甘さに感じられることがありまして……。
酸味と甘みのバランス、みずかしの香りというのが頂きたいのです。
なかなか遭遇できないので残念です。
アバター
2016/03/20 00:47
そういえば、果物って確かに香りがありました。
でも最近、香りで果物の存在を感じることがほとんどなくなりましたね。
一人暮らしになってあまり買っていない、というのもありますが・・・

皮をむいたり切り分けたりすれば感じますが、
丸のままで強く自己主張する(のに不快に感じない程度の潔さ)、
ということが言われるまで気づいていませんでした。
他のものの香り・匂いが強くなったとは思えないのです。
やはり大型化・甘み増強のための改造の中で引き換えに
香りが失われているんではないでしょうか。



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