ジャミラを称えた桜井浩子
- カテゴリ:日記
- 2016/02/18 12:54:49
ウルトラマンの紅一点、フジ隊員を演じた桜井浩子さんの記事を読みました。
おー、素敵。一番思い出に残るのはジャミラだったんですって。
おそらく当時の子供の心にも、ジャミラの異形と悲劇は焼き付いてますよ。
ひし美ゆり子さんも、社会風刺的な悲劇的テーマの話が印象に残ったと話している。
お子様向け特撮番組として放映された初期ウルトラ物には、実は深刻な話が多い。
戦後日本の種々の問題、東西や南北対立、科学技術とその限界、人類の傲慢など。
正義のキライな私ですが、もし「正義」って言葉をイメージするとしたら、
ウルトラシリーズの登場人物達が対峙した問題を基本とするでしょう。
大きな力に蹂躙されるものの悲劇を伝えていたのは、本当に尊敬に値する。
ジャミラは大国の都合で宇宙に置き去りにされた宇宙飛行士のなれの果て。
正義の味方、科学特捜隊とウルトラマンは彼を倒すわけですが、
ぜーんぜんカタルシスなんてない。これは今後も繰り返されるという予感があった。
ジャミラは本来の居場所に帰ってきたかった。復讐を果たしたかった。
過酷な環境で生き残ったため、彼は生命の根源である水が苦手になってしまった。
ウルトラマンはジャミラを水の噴射で倒すんです。求めた物に殺されてしまうんですね。
さて。今の世にジャミラは溢れているというのが私の意見です。以下お叱り覚悟。
さまざまな不遇がもとで歪み、自暴自棄になり、罪を犯し断罪されるもの。
憎悪の連鎖に組み込まれ、命すら顧みず連鎖を繋いでしまうもの。
罪人は、かれらが本来参画し生を謳歌したいと願った、その集団に裁かれるのです。
言い換えましょう。喉の乾ききった彼らを殺すのは水なんですよね。ね。ね?
ジャミラは名を残しました。彼らの名は残らず忘れられる。そんなもんですよね。
『罪人・咎人の碑』というものはあるのでしょうか。あってもよいのではないかしら。
純粋無垢な魂が思想教育や環境でそうなった。命に罪はなく社会に罪があるのかも。
一行目にジャミラの名を彫り、以下、残虐事件や自爆テロを犯した物故者の名を彫る。
ジャミラが成仏できるのは、この碑に最後の名が刻まれた日でしょう。
私にこのような妄想を抱かせるジャミラはやはり偉大な存在でありますし、
桜井さんがジャミラを覚えていてくださることも、なかなか意味深いことだと思います。
原さんがお弟子さんとは……脇で存在感を放つ方ですよね、ときどきテレビで拝見しました。
ウルトラ作品の怪獣名、凄いところから引っ張られてるものが沢山ありますね、佳き趣味です。
セーターの遊び、私は未だにやって家族に叱られます。クルーネックの首がデレデレに。
私の祖母が三味線の師匠だった時のお弟子さんが
「ジャミラって知ってる?私が名付けたの^_^」
実はその方実相寺監督の奥様で女優さんでした。
ウィキで検索するとフランスの活動家の名前となっています。
恐らくアイデアを出されたのが奥様だったのでしょう。
当時子供達の間ではジャミラは爆発的な人気でした。
セーターの襟首を頭にひっかけてクラス中ジャミラに!
小ちゃくて細いおばさんがつけた名前だと密かに思い見ていた私w
私もウルトラ怪獣の中では一番に名前が出てきます!