ドイツの難民に対する融和的な政策は今後に禍根を残すことが確実です。
今年の難民申請が80万人です。難民が来年減る情勢では決してありません。世界中から政治難民がなくならない限りドイツに80万人の難民申請が発生します。
今から15年後、2030年に難民の受入累計は1200万人になっています。
人口8000万人のドイツで1200万人は15%を占めます。彼らは働き、納税し、政治的権利を得ると仮定します。
難民1200万人中200万人が子供と仮定、選挙権は1000万人に与えられると更に仮定します。ドイツ人8000万人中選挙権のある人口は6500万人と推計します。ドイツの主要4政党の得票は4000万票です。第1政党の得票は1800万票、第2政党は1100万人残りを2政党で分け合います。
ここで1000万人の移民が自分たちに有利となる政党を結束して選ぶ時、4000万人の1/4の力を持ちます。しかもその力は毎年80万人ずつ増えます。
少なく見て確実にキャスティングボートを把握している状態です。政党の支持が拮抗する場合、将来的には第1政党となりうる移民数が今から15年後です。
途中で問題に気がついて移民申請を取りやめる場合、どれだけ公平を欠くかお考えください。同じシリア人が同じように危機にさらされて受け入れる時と受け入れない時があるとはどういう事でしょう。
受入政策に変更がない場合、2045年には多数のドイツ人がシリア人に支配されます。なぜなら現在の第1政党が1800万人に支持されているのに対して、同数の選挙権をもつ移民がいるからです。
一時の感情により、移民政策を変えることは国民の利益を損なうものです。
内部関係者となりドイツに生活の拠点を移したシリア人にいつかでていけというのでしょうか？そうであれば何と気の毒なシリア人と思います。今2才のシリア人の子供は15年後に17才です。この年で如何にシリアが安定しようと帰れというのは非道であります。難民を受け入れ続ければ、早晩ドイツ人が難民に支配され、排除すれば人道的に問題となります。取りうる選択肢の両方が悪い選択でしかない場合、それは悪手と呼びます。ドイツはなぜこのような政策を実行するのか自分には理解できません。