風景
- カテゴリ:30代以上
- 2015/08/31 21:37:31
草一と二人、
夕暮れのせまる高架下の路地を歩いていた。
まぶしすぎるほどの照明が、祭りの夜店だ。
市場の露店のような、どこか懐かしい雰囲気をかもし出す。
暮れなずんだ街路ではひっきりなしに車が行き交い、
クラクションが鳴りタイヤの滑る音は驟雨のように聞こえ、
途絶えることがなかった。
舗道は迫り出した荷物や自転車、
家路を急ぐ通行人や買い物をする人でごった返している。
こんな風景って、なんとなくオリエンタルな感じがして面白い。
轟音をたてて、列車が走りすぎる。
高架下の舗道には線路から洩れてくる灯りが、
点々と落ちていた。
木洩れ日よりもハッキリとした輪郭を描いて、
地面に落ちている。
それに赤や青のイルミネーションや車のテールランプが映り、
アスファルトの上を生き物のように動き回った。
振動と共にまた次の列車が走りすぎていく、
ざわめきと騒音とが一体になって波のように押し寄せてくる。
今は、そんな時間帯なのかもしれない。
ふと夜空をあおぐと、
そこには雲に見え隠れする紅硝子のような満月。
私は、あの色は気味悪いねと草一に言うと。
「気持ち悪いのを想像するからだよ、
おいしそうな色だと思えばそう見えてくるじゃん」
「たとえば何 ?」
答えは特に用意してなかったらしくうやむやに笑みを浮かべた。
高架下の千ベロ酒屋で飲んでから、
歌を歌いながら二人で帰った。
草一さん、ごめんなさい~
夢に出てきた紅硝子色のお月さまを、思い出しちゃう^^;
とても恐かったの~
でも、二人なら、それに歌歌ってたら、朗らかになれるかもネェ(^_^♪)
さすが! ブラボーしゃんの友達!
草一さん素敵な返ししますね!
「たとえば何?」
歌いながら例えが出て来たかな? くふふ