蔵の中
- カテゴリ:30代以上
- 2015/08/28 19:54:16
久々に訪れた叔母の家。
日帰りで帰る予定だったのに、
体調を崩してしまい長居をすることに。
三日ぐらいで何とかある程度まで戻り、
それでも暑さのせいかいまいちで。
そのままゆっくりしてました。
そう言えば一度、整理をしなくちゃと思ってた蔵の中。
子供の頃は怖くて中々入れなかった蔵の中、
ほとんどが祖父のものばかりなのだけれど。
中でも気になっていたぐるぐる巻きにされた旅行鞄。
当初は何重にも梱包されており、
その紐のかけ方は結び方がいかにも祖父らしいもので、
几帳面な手つきを思わせるものだった。
以前に紐をほどいたのだけれど、
途中でやめてそのままだったのを思い出したのだ。
蔵の中は真夏なのに意外と涼しくて、
そんなことをするのにはもってこいだった。
鞄は丁寧に手入れされているのがわかるくらいきれいで、
飴色の革は昨日まで使われていたのかと思うくらいに艶が残っている。
さて、問題はその中身だろう。
旅行好きの祖父は中に何を入れていたのか ? 。
ぱちんと留め金をはずしてベルトを解いて、
いざ開けてみるとそこに現れたのは缶詰である。
ラベルには世界の空気と書いてあり、
オリジナルのようなラベルで貼られていた。
空気と書いてあるくらいで缶はすごく軽い、
ひとつ開けてみることに。
でもその前に叔母に聞いてみることに、
すると叔父は洒落好きで世界旅行に行った時には、
その国で缶を一つ密封して持ち帰ったのだと。
そうか、これはその時代のその国の空気なんだと。
これはかなりの洒落好きでも中々やらないでしょと、
私は微笑んだ叔父の顔を思い出した。
開けてみたい缶があるけど・・・
開けた途端に夢が覚めそうで!
でも
開けたら きっと懐かしいような愛おしいような
ずっと嗅ぎたかった匂いがしそうな気がする
思い出が入ってるのですね♪
素敵なお話です(*^-^*)
その国の空気だなんて~~
どんな匂い、どんな色なのかしら^^
実際にやろうとすると、やめちゃいそうな気もします。
その昔、初めて東京へ行ったときに
東京の空気を薬の瓶に入れて持ち帰ろうとして
同行の祖母に説明を求められ、
なんだかうまく説明できなくて、
照れくさいのか、恥ずかしいのか、
結局、止めちゃったことを思い出しました。
素敵なおじさまだったんだろうな~
いいお話です 暖かい感じがしました^^