おかげ様で昨日、無事…母は特養に入所しました。
皆さまにはたくさんの励ましやご助言をいただきました。
それらはとても参考になりました。
そして…とても励みになりました。
この場をおかりしてお礼の言葉を述べさせて下さい。
ありがとうございました。

年々年老いていく両親の今後に漠然とした不安はありましたが、2人で支え合いながら
何とか生活してくれていることに甘えていた私でした。

ですが、去年の8月に軽い脳梗塞で父が入院したことがきっかけで、両親の今後が
とても心配になり、それは現実となりました。

そこから始めた両親の入所への道のりは、ちょうど1年を要しました。
結果的に介護度の低い（介護2）父は有料老人ホームへの入所となり
先月の13日に栃木県内の施設へ入りました。

そして介護度3の母ですが、施設への入所を頑なに拒んではいたものの
最終的には施設入所を決断してくれ、運良く7月オープンの特養へ入れることになり
昨日、入所を済ませました。

2人とも同じ市内の施設ではありますが、車で片道20分はかかります。
それぞれの施設での活動や生活リズムがありますから、頻繁に合わせるのは
容易ではありませんが、一足先に入所した父と昨日入所した母は1か月もの間
電話で話をすることさえもなかったので、今日は父を車に乗せて母がいる施設へ
出掛けて行って来ました。
（先週、父に私の携帯から母に電話して話をしたらと言ったのですが
　俺が電話したところで頑固なお母さんは施設に入らないだろうから　
　電話しなくていいよといってしなかったんです…）

母の部屋で、母と父と主人と私と息子の5人で談笑してきました。
お昼までに父を施設へ送り届けなくてはならないので、30分ほどの短い時間でしたが
1か月ぶりに両親を会わせてあげられたことに、自己満足かもしれませんが
ほっとする思いでした。

帰り際、特養の出口でケアマネさんに
「どうでしたか？奥さまと久しぶりにお会いになって…」
と聞かれた父は
「なんだか恥ずかしくて…」
と言ってました。

車に乗ってから父に
「どうだった？久しぶりにお母さんと話してみて…」
と聞いてみましたら
「なんだか変な感じだなぁ。
　見合いでもしているみたいな感じで」
と、言ってました。

照れくさかったのでしょうか？＾＾；
ねっ？＾＾

途中、父が
「親友にお土産を買って帰りたいから、どこかコンビニでも停まってほしい」
と言うので、一体…何を買うのやらと思い
「お父さん、お金は持ち込んではいけないから持っていないはずだけど？」
と聞くと
「不思議と湧いてきたお金が1万円あるんだよ」
と、何やらニヤニヤ。
「どうしたの？そのお金は？」
と聞くと
「さぁ、どうしたんだか」
と、とぼける有様。

想像するに、家を出てくるときに「ちょっくら失礼」とウエストポーチに入れて
きたのかしら？
全く、油断も隙もあったものではない…(＠_＠;)
そして、親友へのお土産ですが…お酒が並ぶ棚へとまっしぐらです。
シルバーカーを押して歩いていますが、早いこと…早いこと。
眼の色が違っています…ランランといった感じに。

「1か月ぶりに自分で買い物することができて『シャバにでて来た』って感じ？」と聞くと
「そうそう、そんな感じだよっ」
と、水を得た魚のような表情で、とても嬉しそう＾＾；
自分の分とお友達の分のお酒とおつまみと煙草を買って、意気揚々と
シルバーカーの中にしまい込もうとするので
「お父さん、これは施設の職員の方に必ず預かってもらうこと。
　わかった？部屋に持ち込んだらダメだからね」
と言い聞かせました。

車が走り出してすぐに
「大きい方がしたいんだけど、まぁ…大丈夫か」
などと言いだすので
「お父さん、本当に大丈夫なの？
　この先、山道を暫く走らないと施設には着かないんだよ。
　どこか…お店に寄ってトイレを済ませた方が良くない？」
と聞くと
「そうだなぁ…。寄ってもらうか」
と言うので、次に通りかかったコンビニでトイレを借りて済ませることにしました。

が…そこのトイレは和式。
「え～！今どき和式！？
　お父さん、無理だよね？和式は」
と諦め半分で聞くと
「大丈夫だ」
と、難なく済ませてでてきました＾＾；
やれやれ…。

お昼も近いので車に乗せて施設へ急がなければと思い、お店の出口へ
父を誘導しようとしたところ、すごい勢いでお店の棚に歩き出そうとするので
その先を見ると…お酒が陳列しているではありませんかっ！
「ダメだよっ！
　いくつ買うっていうのっ！
　さっき買ったんだから余計に買わないの！
　さぁさぁ、時間もないから行くからね、ダメだよっ」
と、お店のなかにいることも忘れて思わず大きな声を出してしまいました…私＞＜

施設へ向かう車中で何度も
「お酒は職員の方に預けること。わかった？」
と父へ言うものの、心ここに非ず的な返事ばかりで怪しさ一杯。
施設へ到着してシルバーカーを押して入っていく父に、職員さんが
「お帰りなさい、〇〇さん。どうでしたか？」
とにこやかに出迎え声をかけてくれるも、気もそぞろ的で上履きに履き替えることも
忘れてズンズンとエレベーターへ向かって早足で行こうとする父。

「お父さ～んっ。ほらっ、ダメでしょ。
　親友にお土産を買うと言って、お酒とたばことおつまみを買って、シルバーカーに
　入れて持ち帰っていますから、すみません…預かっていただけますか？」
　と職員さんに慌てて私が説明すると
「あらっ！道理で！
　いつもと様子が違うと思ったら」
と、いたずらっ子を諭すように笑って対応して下さった職員さんとケアマネさん。
ありがたいです、気まずくならないように対応して下さって。
　

「すみません。　
　お部屋に持ち込まないように預かって下さい。
　お友達の分もあるようですから、その方にも渡していただきたいのですが
　よろしくお願い致します。
　お父さんっ！ちゃんと職員さん伝えたからね…」
と廊下の角を曲がって行ってしまった父に声をかけると
「段々と似てくるよ」
とでも言っていたらしく…＾＾；
職員さんが笑って教えて下さいました。

ですから私も
「お父さんが言わせてるんでしょ～！」
と、言ってやりました＾＾；
顔は見えませんでしたが、苦笑いしていたかもしれませんね…父は。


仲良くなったお友達と一緒に喫煙室で談笑したり、お互いの部屋でお酒を飲んで
楽しいひと時を過ごしていると、職員さんから聞きました。
良かった…と、心から思いました。
1日でも長く、そういった時間を過ごしてもらいたいと思いますから、その為ににも
ルールは守って…ね、お父さん。
そう思って施設を後にしました。