Nicotto Town



ファッショナブル古書店に臨むこと


若い方がオシャレな古書店を開店しているのに出くわす。
好きだからすぐ入るんですけど……うーむ。複雑である。
この違和感を解明せねばならぬ。してみよう。

1、古書店は専門分野を持たねばならぬ。

ここは重要だと思うんです。◎◎の本なら品揃え豊富ってヤツ。
でも、いかにもその筋受けしそうなものを綺麗に並べてるダケの店が多い。
一つでいいから、強い分野を持ってほしいなー。

2、店主は全部読んでいなければならぬ。

これも重要。老舗の店主って、全て頭に入ってるんじゃねえかという碩学でしょ。
本好きが店開いてるんだから、せめてメジャーどころは読んどいてほしい。
こちらより無知な店では買いたくない……っていうのは偏見なんですが。

3、店主は無愛想でなければイカン。

初見の客に愛想よく挨拶する店が増えた。いかん、イカン、遺憾。
奥のカウンターにどっしり構え、客をギロリと睨むのが古書店主。
この緊張感も古書店の味わいの一つ。店主と客の真剣勝負の場なのです。

4、商品以外のディスプレイに凝ってはイカン。

若い方のセンスは分かります。でもね、お洒落なカフェテリアじゃないんだからさ。
オブジェやモビール置くなら売りなさい。でもそれじゃ骨董雑貨店か?
どうもこのあたりを勘違いなさってるお店が多い。ストイックであれ。

5、真っ当な値付けの物と出物を配置せねばならぬ。

有名な話ですよね。ごくたまに、破格に安い名著があるのが古書店。
店主の洒落心と心意気を感じる一瞬。これぞ古書店巡りの喜びです。
相場通りの品物を並べてるだけのお店が多いなー。勉強しなさい。

先日入ったお店も上記のようなツッコミ満載のお店でした。
ケージの『サイレンス』4000円、
間章の『僕はランチにでかける』3800円。はいはい、相場ですねー。

バウハウス叢書、森山大道の写真集、植草、稲垣……
うーん。なんか古書店を調べてコピーしたみたいラインナップだなー。
これではワクワクしないのです。若き古書店主よ、もっと拘りをもってチョーダイ。




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