【小説】夜空列車~OpninG Dead~
- カテゴリ:自作小説
- 2015/04/05 15:43:48
この列車に、朝は来ない。
僕は自分がよく分からない。
究極の選択という、道に立たされたらどうするの?
「そんなもの知らないよっ!」
そう言い、僕は電車のドアを無理やり開け、目の前の人に目もくれず、飛び降りた。
目の前の女の子は、小さく
「なんで?」
と、笑顔でつぶやいた。
それを見取ったら、もう僕はそんな神秘的な列車の駅にはいなかった。
どうしてこんな列車に乗っちゃったんだろう……僕が何かしたのかな?………助けて……
どうして君に会えないんだろう……君が……悪いの……??それとも、僕が………くる、しいよ…!!!
〈大切な誰かがいる人には、”夜空列車”の切符が与えられる。〉
ごく稀だが、その切符が与えられる場合がある。
この列車に乗ったものは、大切な人と二人一組でこの旅〈ゲーム〉をする。
この列車に乗ったものは、八つの駅を、この列車に乗って回る。
この列車に乗ったものは、自由に乗客と話してよい。
この列車に乗ったものには、車内食が与えられる。
この列車に乗ったものには、シャワールームなどの快適な空間が与えられる。
この列車に乗る時間は、不定期である。
この列車に乗ったものは、それぞれの”始発駅”に戻ってきたら、「次の走者」と交代する
この列車に乗ったものは、「9回目の汽笛」が鳴るまで、これら二つの選択肢を選ぶことが
できる。
・次の走者と交代して、自分は降りる。
・交代せず、両者共にこの旅を終える。
尚、後者を選んだ場合、列車に残った方は元の世界に戻れなくなり、永遠に放浪することになる、と云われている。
この列車の旅が終わる日を、願って…。
駅長 兼 運転手 より
本とか新聞とか読んだりするの?