Nicotto Town



グルメで帰って来た猫。


子供時代に近所にオンリーさん(日本が戦争に負けてアメリカ兵が日本に沢山
進駐軍として入って来ました。其の米兵相手の慰安所から見受けされて
借家を借りて一人の米兵だけを相手にする売春婦)が
住んでいました。
当時の日本は借家に電話を引く家もなかったので我が家に
電話を借りにきていました。
当時は公衆電話もなかったので借りやすい家に電話のない人は
借りてお金を置いて行きました。

そんなんで大人が言うにはあれだけ綺麗で英語が喋れるのは
余程の家のお嬢さんだったろうにと噂して居ました。

其の借家にねずみが出ると言うので我が家に相談に来ました。
我が家も貰ってきた親戚の家から子猫を貰って来て
渡しました。

何と其の子猫が餌を食べさせると吐くと言うので
何を食べさせているのかと大人が聞きに行くとお肉とかバターの入ったスープとか。
で親戚に言うとまだ赤ちゃん猫なので柔らかい食べ物というのを
私は伝えに言ったのを覚えています。
其処でオートミールをあげたようです。
其の時に始めてオートミールを知りました。
大きくなると大人の人間と同じ食事を其の猫は与えられて居た様です。

その小さな借家には多くの米兵達が遊びに来て居ました。
その時は近隣の子供達にお菓子を持って配っていました。

やがて朝鮮戦争が始まってオンリーさんの相手の米兵は朝鮮戦争に行って
連絡が取れなくなりました。

その女の人も日本名に戻って実家に帰ることになって
猫を返しにきました。

我が家でその猫をひきとったのですが、
何とその猫が我が家の猫の餌の「ねこまんま」を食べないのですよ。
すっかりグルメになっていて、残り物に味噌汁をかけたごはんを
フンと言う顔をして猫の餌用のかけたどんぶりの入れ物の傍を
通り過ぎて行くのです。

やがて我が家から出て行って
其の猫は誰もいなくなった借家の庭で見かけたりしましたが

其れからガリガリに痩せて我が家に入って来て
「ねこまんま」を食べて居ました。

それでもほとんどを元の借家の庭で過ごしていました。
やがて其の借家の屋根の上で過ごして
3日に一度ぐらいに我が家に入って来て「ねこまんま」を
食べて其の冬に来なくなりました。

恐らく其の借家のどこかで凍え死んだのでしょう。

手に綺麗な石の指輪をいくつもはめて居たオンリーさんは
日本名に戻って遠くに帰って行ったけど
あの綺麗な服も赤い口紅も指輪も
彼女を飾っていたものを全部売り払った後は
どうなったのでしょうか?

アバター
2015/03/15 22:23
ADICTS様
私の子供の頃は米兵に寄るレイプで出来た子供が親戚の家の近くに居たり
同級生にキリスト教のアメリカ人の家庭に引き取られた「合いの子」の子が居たり
綺麗な服を来て米兵に縋るように媚を売って
くっついてあるいていたパンパン(じっと見ては行けないと親に言われていました。)もいましたし。
その中でも恵まれていたオンリーさんも家の裏に住んでいました。
とても綺麗で英語が話せて躾がきちんとしていて育ったのが解る人なので(母親が言って居た)
大人達も丁寧に対応していました。
当時子供の目から見ても綺麗な人で微笑む様に笑っている人でした。

ジープも家の前を通りましたし、蓄音機が我が家にあるというので
米兵が3~4人で其れを使いに来ていました。
大きいので我が家で聞いていました。
その時は後でお礼に缶に入ったビスケットか何かが来ました。
朝鮮戦争で帰ってこなかったのか、アメリカに帰って連絡が取れなくなったのか
その事情は解りません。
何度も何度も我が家に電話を借りにきていました。
大人達は聞き耳をたてて電話の様子を聞いていましたから事情は解ったのでしょう。
猫を我が家に託しに来た時は母は涙軍でいましたし、
女の大人達は集まってこっそり泣いていました。
猫はプライドが高く我が家に馴染みませんでした。
でも祖母が餌だけは毎日用意をしてほおって置きなさいと言うのでそうしました。
ガリガリに痩せてボロボロになって誰もいない台所の隅の猫の餌置き場で
欠けたドンブリの餌を時々ぼそぼそと時々食べにきました。
母親が見ては行けないと言うので気づかないフリをしていました。
冬になって流石に裏戸(サザエさんのご用聞きさんが入ってくる台所から外に出る戸)を
開けっ放しにもできないので人が開けた隙に入って食べ終わると裏戸の前にすわっているので
開けると外にでていきました。
猫がいる時は少し長めに戸を開けたりして猫が入るのをまったりしました。
でも次第に来るのもすくなくなり、弱っているのが解りました。
大人達の話だとガンとして裏の借家の屋根の軒の隙間でじっとしているそうです。
そのうち死ぬなと話していました。
やがて其処にもいなくなり、家に来ることもなくなりました。
どこかで人の目のつかない所で凍え死んだのでしょう。


アバター
2015/03/15 21:03
哀しいお話しですね (´・ω・`)
でもそうやって稼がないと
もっと早くに飢えてしまうしかなかったのかと
そういう時代だったのでしょうし



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