それが働くってコトよねぇ
- カテゴリ:30代以上
- 2015/03/05 01:31:42
前の職場は「何をさて置いても仕事優先」という考えの社長だったので、私は救急車で運ばれ病床に伏していても、自宅にまで仕事の電話がかかってくる有様だった。
それなので、次に就職する時は病状に理解のある融通の利く職場ということが第一の条件だったのだけど、確かに融通が利くのだけれども、子供が小さいひとたちはどうしても制限のある働き方をするので、それをカバーする側に回る場面のほうが多い。
シフトを考えているミナミさんは、来月のシフトであまりにもみんなの休み希望日が多すぎて「みんな譲り合いの精神はないのかーーーーー!」と頭を抱えていた。
シフトを考えながらため息をついているのを私は何度も見ていたし「誰もが休みのカブっている日曜日に私が調整して出れる日あったら出ますよ~」と申し出てもいた。
いたのだが、九州のおばーが入院をしていて「意識のはっきりしているうちに会いに来たほうがいいよ」と言われていたので、今日ミナミさんに「やっと出来たよ…」とシフトを渡されながら私はものすんごく低い声で、帰ろうとしているミナミさんに悲壮感を顔に出して詰め寄った。
「とんでもなく申し上げにくいことを、今から言いますが…」
ただならぬ悲壮感に、帰りかけていたミナミさんは着席。
「あのー…一週間ほど休みをいただくことは可能でしょうか…」
「どした?何あった?どこかに行く?旅行?何?里帰りする?」
頭を抱えんばかりのミナミさんが、矢継ぎ早に次々と出してくる。
「九州のおばーが入院していまして…今すぐどうこうという病状ではないんですが、今のうちに会っておいたほうがいいかと思いまして」
「そうかぁ…そうやなぁ…いつくらいって決まってるんかな?予定?」
「22の週あたりでとは…思いますが…」
「んーーーーー…ココかぁ…もともとMAさんの休みが多くある週やから…それでも3日間誰か変わらなアカンかぁ…うぅーん…この日は私が入るとして…」
「ご迷惑をおかけして本当に申し訳な…」
「ココを私がひとりでやるのかぁ…で、この日が…支店長居てる日なら…」
ミナミさん、もう私の謝罪は聞こえていない。
「ううーん…ううーん…ココとココを入れ替えようかなぁ…」
「あのー…」
「うん。うん、大丈夫やで、なんとかするで。ちょっと考えるわ」
「申し訳ございません…」
融通は利く。
利く。
利くけど、ミナミさんは苦しそうだ。
帰ってきた後のシフトのみんなの休みがダブってるトコは私が出れるように調整してこのご恩は必ずお返ししますので。
ごめんね、ミナミさん。
先々週あんなに助けるって言っておきながら裏切って、本当にすいません。
私がミナミさんの立場なら、美味しいお土産もらえたら許すw
家族がやれることはおばーとの思い出づくりだね
死って残されたほうに残るものだからねぇ
あの時に会っていればよかった、て後悔をしたくないから行ってくるよ~
おばあ様大丈夫でしょうか;心配です(>_<)
ミナミさんいいひとやねん。
「言ってくれたら融通は利くからね、お子さんの病気とか」
て毎回言ってくれるねんけど、ウチのコもし病気でも高校生やからひとりでおとなしく眠ってんねん。
シフト組むときは ある程度個人の事情を考えるけど、だからといって100%は無理だしなぁ~
ミナミさん いい人やね¥^^