足首を捻挫してどうも痛いので近所のかかりつけで診てもらった時に、念のためにと撮ったレントゲンをしげしげと見つめる医師のクチから衝撃の事実を告げられた事があった。

「あーこれもぅ固まってるけど、足の指の骨が折れてたんやなぁ」
「へ？」
「ココ。親指な、折れとったみたいやな昔」
「そんなコトってある？折れてんのに普通に生活できんの？」
「出来る出来る、ただ痛いだけや」
足の指の骨は他の部位と違って、痛いまま普通に生活することも可能なんだそうだ。
ま、痛いけど。

そういえば昔、旅行会社のOLをしている時、とんでもなく可愛らしいピンクの制服だったので小さい小さいフェミニンなパンプスを履いていた。
パンプスで歩くとこんなに足が痛いのかと思っていたが、アレは骨が折れていたのか。
と、なるとである。
足首は折れていなくとも捻挫程度で痛みに負けて病院に行こうかとなってしまうが、足の指は折れているというのに「痛いなぁ」でやり過ごせ、ばかりか受診しないまま自然治癒出来るということである。
それもコレといった気遣いもせず普段通りに生活していて骨が固まる。
なんて経済的な負傷であろうか、医療費がかからない足の指の骨折。
ただし、痛いけど。