読書メモ ジョセフィン・ティ
- カテゴリ:小説/詩
- 2015/01/09 10:37:36
昨年11月から仕事で忙しく その反面、仕事がないときは読書中毒で乱読しています。ふと、歴史ミステリ「時の娘」で高名なジョセフィン・ティをまとめて読んだので 忘れないうちに書いておきます。(『魔性の馬』以外はグラント警部シリーズ)
『列の中の男』 評価★1
内容
劇場前の行列の混雑の中身元不明の男がナイフで一突きされ殺される。誰が殺したのか?彼は何者か?
感想 事件状況が抜群に面白く、グラント警部の容疑者猛追は面白いのですが、最終的に容疑者が無実で 真犯人が自首!事件解決がご都合過ぎる。
『歌う砂』評価★2
内容
列車の中で一人の青年が死んでいた。事故死と判断されるが、彼の残した走り書きの詩を見つけたグランド警部は事件と青年の身元に疑問を抱く。
感想 グラント警部は精神衰弱の病気休暇中で事件より主人公が精神的に立ち直る課程のほうが面白いのかな?と思う。
『ロウソクのために1シリングを』 評価★4
内容
国民的美人女優がお忍び休暇中に殺害された。彼女の過去、周囲の人間模様が捜査で明らかになっていく。
感想 少々きれいごとが多いような気がしますが トップまでのし上がった美人女優の不幸な過去は面白かった。
『魔性の馬』評価 ★5
内容
放浪の孤児(といっても20歳前後)ブラットは地方の名家アシュビー家の行方不明の跡取り息子パトリックに成りすまして一家に入り込む。自分の居場所を得た喜びと 嘘がばれる恐怖の中、ブラットはパトリックの失踪に疑問を抱く。
感想
間違いなくおすすめ。事件の真相はともかくアシュビー家での綱渡り生活といつ嘘がばれるのかという興味を最後まで引っ張ってくれました。
結論
ジョセフィン・ティは小説の状況設定が抜群に上手い。
事件の真相よりも被害者と事件にかかわる人々の描写に重きを置いており、事件の真相は常識の範囲内。
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