✪ 胡桃飴売り
- カテゴリ:日記
- 2014/11/24 20:05:23
〇月✕日木曜日。
昨日のこと、
あの大きなカバ男・小さな白い枕を集めてる男に。
ちょいと面白いことを教えてもらった。
「もしあなたが何かを思い出したいのなら、
ライフでデルデル・シュガーをためしてみるといいょ」
ライフとはカルデラ村の名称なのだが、
デルデル・シュガーとはいかがなるものなのか。
私は聞いてみた、
「それは忘却結晶とも言って、文字通り忘却してしまった結晶なのです」
私はその話を聞いて青い涙の話を思い出した、
どうやら私はまだ思い出せることがあるらしい。
話に盛り上がっていると、
どこからともなく胡桃売りのラッパの音が風に乗り聞こえてくる。
そういえば最近、胡桃飴売りにあっていない、
思わず懐かしさに話が止まる。
「ああ、その角の路地裏に駄菓子屋があるょ」
その店から聞こえてきたのかどうかはわからないけど、
カバ男と一緒に引き込まれるようにして店の前に立つ。
風にガタつくガラス戸の向こうには、
さまざまな色をまとった甘やかなものが、
宝石のように散りばめられているように見えた。
カバ男と私は子供のようにガラス戸にへばりついて目を凝らした、
菓子の箱の極彩色の中にただひとつ、
デルデル・シュガーと銘打たれた白いものが見えた。
「あれ、見えた」カバ男は言う、
「うん」私は答えた。
目をしばたくうち、すぐに消えてしまった。
「まさか、あるはずのない記憶」私は叫んでしまった。
そのままぼんやりとカバ男と歩き帰り道、
「確かにあったょね」カバ男は私に確認する、
「ああ」となんとなくあいまいに返事する私。
二人とも肝心の胡桃飴を買うのを忘れたのは言うまでもない。
こんぺいとうが思い浮かんだ。
同窓会、クラス会などで話す旧友の思い出話は、私が覚えてない事ばかり。^^;
記憶を残すって、繰り返し思い出していないといけないらしいです。
忘却結晶って言葉が素敵でした
忘れたいものを閉じ込めて きらきら輝く塊^^
あははは!
年取ると・・・しょうちゅうよ!
「目的」を忘れていたって・・・・トホホ><
不思議な世界へ入り込んだようなお話ですね。
続きがあると、嬉しいナ・・・♪