電子部品屋の灯を絶やしたくないのです。
- カテゴリ:日記
- 2014/11/03 09:35:06
私の道楽の一つが電子工作。エレキギターにつなぐ電子回路の自作が主です。
昨日は客を迎え製作。彼は今回で6回目、私より作業が丁寧なので今回も大成功。
さて本題、こうした工作をやるには材料が必要ですよね。
大昔の秋葉原みたいな電子街、私の住む地域にもありました。
初めて入ったのは9歳くらいだったかなー。
ビルのワンフロアに小さなお店が15軒くらい、めくるめく桃源郷。
何に使うのかわからない部品が隅から隅まで山のよう。
店内は足の踏み場なし、大股でまたぎ、隙間に潜り込む。
お小遣いをためてここに来るのは幼き私の一大イベントでした。
あれから半世紀近く経過。未だに通ってる。
先日まで3軒残っていたのですが、秋に1軒が閉店、残るは2軒のみ。
先日1軒のオバーチャン店主と少々話し込みました。私の大好きなお店。
息子さんは興味がないから、オバーチャンの代で閉店するという。
うー……その時の私、あとちょっとで、
「オレがやるからこの店ゆずってくれー!」と叫ぶトコでしたマジで。今も悩んでる。
電子部品の中で、一番安い抵抗器という部品なんか、一つ数十銭です。
オバーチャンは全ての部品を分類し、引き出しに分け、小さな値札をつける。
手書きの文字が書かれた小さなパッケージがゴマンと並ぶ。5万以上あるだろう。
これって……私は文化遺産だと思うのです。
5坪くらいの小さな小さなスペースに詰め込まれた知恵と工夫の結晶。
オバーチャンは、どこに何があるか全部わかってる。
電子部品も通販で手軽に入手できる時代。私も使います。
でも、イスラムの城塞都市みたいなあの迷宮に飛び込むワクワクは格別。
アキバのラジ館は再開したけど、コッチも何とかならぬものか。
もちろん商売として成り立たなきゃダメですよね。
だから電子工作の楽しさを伝えて、ニッチでもいいから通う人を増やさなきゃ。
私の道楽、そんなバカみたいな夢とも繋がってるのです。
オバーチャーン、こないだ買った国産のコンデンサ、メチャいい音だったよ。
次回はオートワウ作るんで、1458買いに行くからねー。
あと、OA90の在庫あったら全部買うからねー、とっといてねー。
……以上、届くわけのない業務連絡。
近々いくぞオバーチャン。オレが行くまで閉めないでくれ。もちろん倒れるな。
休日の店番くらいならやってやる。長生きしてくれ。頼む。お願いだー!