「へ？！アソタまだソコの蒙古斑あんの？」

ルルの左脇腹の蒙古斑がチラっと見えた。
幼児の時より薄くはなっているが、消えていなかったとは。

小学１年生だった長男と園児だったルルを夏の盛りに風呂場プールで遊ばせていたところ、長男が「まぅーーーまぅーーーー！！」と悲鳴をあげて私を呼ぶ。
そんなに水を張ってはいないがルルが溺れたんだと思って風呂場へ救出に向かうと、長男が言う。

「ルル見て！カビきてる！」

蒙古斑や。
ルルより一年も古いアンタのほうが先にカビこなオカシイやろ。
この時がルルの異所性蒙古斑をまじまじと見た最後だったような気がする。

あれから10年超、ルルの蒙古斑がまだあった。

「そうやねん…いま保健と家庭基礎で赤ちゃんのこと勉強してて蒙古斑の事もやってな、５才くらいまでには自然に消えるて習ったんやけどさぁ…ボク、コレまだあるなーて思った」

17歳でまだあればそれはもう持続性蒙古斑で、そんなら一生ある可能性が高いほうの蒙古斑だな。
ギッチョに蒙古斑にアスペルガーの寡黙症。
もうね、少数派としての人生を極めなさいな、そのほうが生き易かろうから。

『Mongolian spot.』（蒙古斑の英名）という口ゴの蒙古斑グッズもあるそうな。
人生なんでも楽しんだモノ勝ちの布石が打たれてるもんやな。