✪ 空飛ぶじゅうたん 1
- カテゴリ:30代以上
- 2014/10/17 21:28:12
かなり前、それも忘れてしまうくらい昔。
夢見街には「空飛ぶじゅうたん」を売る店があった。
それさえあれば世界中どこへでも飛んで行けるという、
それである。
「それなら子供の頃に読んだ童話に出てきた」と、
あなたは言うかもしれない。
しかしこれは正真正銘、現実の話なのだ。
入り組んだ路地の奥に、その店はある。
店主は変わり者で、いつでもオウムを肩に止まらせている。
むむむ・・・ますます何かの話に似ているって・・まー聞いておくんなまし。
その奇怪さといかにも魔法を売るにふさわしいきらびやかな店とが、
不思議と調和しているのだ。
店先には店の名前を織り込んだとっておきの赤い「空飛ぶ絨毯」を敷いていたが、
そこには牛柄の模様のはいったものすごく太った犬が座っていた。
そぅ、フレンチブルドックである。
日がな一日、気持ちよさそうに眠っていた。
店前に敷いてある名前の処にどてんと毎日寝ているため、
だから誰もこの店の名前を知らない。
しかし、このフレブルは人気者で客は奇怪な格好の店主やオウムよりも、
ときには空飛ぶ絨毯よりも太ったフレブルを愛し、
はるばるこのフレブルだけを見学にやってくる遠方の客もあった。
「ものすごく太ったフレブルだね」
「でも、ものすごく気持ちよさそうに寝ている」
「うらやましいな」
「うらやましい」
客たちはそう囁きあいフレブルの頭をひと撫ですると、
何故か心が満ち足りてきて絨毯のことはすっかり忘れてしまったりする。
つづくーーー。
手触りの良い絨毯、欲しいなぁ~でも、お値段ビックなので手が簡単に出せないです。
こなつ・・かいな?!
早くーーー つづきーーー!! ブーブー!!
ひっさびさの★物語 たのしみぃ〜〜
つづきを楽しみにしています*^^*
りらです、はじめまして。宜しくお願いします。
不思議な店のフレンチブルドッグがお出迎えなんだ~
大イビキかいて寝てそうw