Nicotto Town



「線路は続くよ」

#4

「落ちた星」

子猫が何か拾いました。
ピカピカした大きな物。
五つの大きなとげが生えています。

これは何だろう?
お友達の木鼠さんなら知ってるかな?

「紅葉の葉っぱさんみたい」
木鼠が言います。
「公園で見た事あるもの」

二人は公園へと向かいます。

「紅葉の葉っぱさん、迷子のお友達を連れてきたよ」
「これはわたし達の仲間じゃないわ」
紅葉の葉っぱが言います。
「わたし達はこんなに硬くないもの」

これは何だろう?
三人は考えます。

「そうだ。フクロウさんに聞いてみよう」
「それがいいね」
「フクロウさんは物知りだからきっと知ってるわ」

三人はフクロウを探します。

「ふむ。これはヒトデじゃな」
フクロウが言います。
「海に棲むものじゃ」

「うみ?」
「うみってどこにあるの?」
「この子を連れていってあげないと」

「海は、ずっと遠いところにあるのじゃ。とても歩いてはいけないぞ」
「だったら、どうすれば行けるの?」
「そうじゃな・・・あれにのれば・・・」


「・・・という訳で、わしらはこの汽車に乗ったのじゃ」
販売員からお酒を受け取りながら、フクロウが言います。

「これがそのヒトデ?」
フクロウがヒトデという、それを受け取る。
「これってどう見ても・・・」
「ツリーのお星様、ですよね」
「だよね~」
販売員と二人、フクロウを見る。

「ほっほっほ。まあ、こんな機会でもなければ、あの子達が街を離れる事もあるまいて」
車窓を流れる風景に夢中になっている三人に目をやりながら、フクロウが言います。
「わしは、あの子達に知らない世界を見せてやりたかったのじゃ」
窓辺に留まり、ちびちびとお酒を飲みながらフクロウが言う。

「本当でしょうか?」
「案外自分が、ああやってのんびりお酒を飲みたかっただけだったり」
「それは、ありえますね」
わたしも、お酒を受け取りながら、販売員と二人、フクロウを見やる。

「ほっほっほ」


四人の切符の行き先は
「星の帰る海」
まだまだずっと先らしい。

汽車は走り続ける。
たくさんの想いをのせて。


つづく

アバター
2014/10/13 17:27
今晩は~♪

台風が暴風域に入ってる中の訪問です~(^^;)

~ゆちゃまのこのお話~毎回~楽しみにしております^^
今回も~メルヘン度が、高く~可愛いらしいお話で、心がほっこり~♪します^^
子猫ちゃんに木ネズミさんに紅葉さん~にフクロウのお爺さん(と勝手に思ってますw)
前回の青トンボさんは、乗車できなかったけど
今回は、4人(?)も増えて~汽車の中もにぎやかになりましたね^^

それと…車内販売もあって、お酒があるとは~www
メルヘンだけど、お酒も出て来る~~ゆちゃまらしいお話で面白いです^^
汽車に乗って~車窓を観ながら~のんびりお酒を飲む~楽しそうで良いなぁ^^
私もこの汽車に乗って~知らない街や海や山やに行ってみたいな♪

最後に~~ゆちゃまのコーデ~とってもかわいい♪今までに無い面白いコーデですね。
でも…~ゆちゃまの顔は、どこ?w
アバター
2014/10/13 16:32
こんにちは。
衣替えで力尽き、疲れ果ててのご訪問です^^
素敵なお話ですね^^
子猫さんたちは初めての海でどんな体験をするのかしら。
お星さまも無事故郷(?)に帰れるのか楽しみですね^^
アバター
2014/10/13 10:38
いい話です。^^
続きが気になります。^^
アバター
2014/10/13 08:47
第4話です。

今回は、少し趣向を変えてみました。

一応結末まで考えてみたのですが、何だか気に入らなかったので、こんな形にしてしまいました。
続きは、何れまた。

(#^.^#)



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