Nicotto Town



仮に…


少し前のニュースで、原発事故処理の廃液タンクがいっぱいになったので、海に捨てるという話がありました。

そころが、その廃液の放射性セシウム濃度や放射性ストロンチウム濃度を測ってみると、既定値より高く、そままでは捨てられないとのことでした。

そこで、行われ様としていた方法は…

「水で薄めて捨てる」

というものでした。


ところで、「排水タンク100個の排水を捨てる」と考えた場合、以下の様な仮定をしてみます。
(あくまで仮定なので、数値に特に具体的な意味はありません)

放射能の量を放射能有害性シーベルトやら放射線量ベクレルで表記しますが、廃液にはいろいろな放射性物質が含まれています(200種類以上)ので、その単位に対する原子の数は分かりません。
しかし、原子の数で考えた方が分かりやすいし、あくまで仮定なのでモルで考えています。
1モルは、だいたい6×10の23乗個という感じです。

一つの廃液タンクの量が、1000トン=1000立方メートル
その廃液の放射能濃度が、1立方メートルあたり100モル
廃液を海に捨てる場合の基準値が、1立方メートルあたり10モル

つまり、10倍に薄めて捨てるということになります。

排水タンク100個分を捨てるということは、
1000×100=100000立方メートル捨てることになります。

さて、廃液タンク100個分をそのまま捨てれば…

100000立方メートルに入っている放射能の量は
100×100000=10000000モル
ということになります。
つまり、100000立方メートルに対して、10000000モル入っている。

もし、10倍に薄めてすてると、水の量が10倍になりますので
廃液の体積は100000×10=1000000立方メートルということになります。
放射能の量は変わりませんので、1000000立方メートルに対して10000000モル入っている。

ところで、地球上の海の水の量は、1370000000兆立方メートルあるそうです。
北太平洋の水の量をざっくり1/4と計算すると342500000兆立方メートルとなります。

分かり易くする為に、単位を統一しますと

北太平洋の水の量は、342500000000000000000立方メートルということになります。

廃液タンク一つに入っている放射能の量は10000000モルですので、海に捨てれば、そのままだろうが、薄めてようが、北太平洋に増える放射能の量は10000000モルということになります。

一方、北太平洋に増える水の量は、そのままなら100000立方メートル、薄めれば1000000立方メートルということになります。
※放射能の原子の体積は、水の体積に比べて極めて小さいので無視する。

そのまま捨てた場合、北太平洋の水の量は
342500000000000100000立方メートルということになり
放射能濃度の増加分は、
10000000モル/342500000000000100000立方メートル=0.000000000000029197080291970700 (モル/立方メートル)
となります。
これでは少し見づらいので、モルを原子の数にしてみますと
17518248175.1824 個/立方メートル
となります。

同様に10倍に薄めて捨てた場合の北太平洋の放射能濃度の増加分を計算すると…
17518248175.1820 個/立方メートル
となります。

この仮定では、10倍に薄めても、海の放射能汚染は、放射能原子1個分も変わらないという感じでした。



つまり、薄めても、海の放射能濃度増加分は、ほとんど変わらないということになります。


それでも、日本近海の一時的な濃度上昇はある程度抑えることが可能かもしれません。
しかし、ある程度抑えると言っても、一時的に放射能濃度が上昇することは確実ですし、10倍に増えた体積の廃液を捨てる訳ですから、その一時的な汚染の範囲や時間が広がることを免れる訳ではありません。


では、どうするのか?
廃液をどんどん貯めていればいいのか?

結局メルトダウンによって、もはや放射性燃料ウランや生成物のプルトニウムなどを回収することが出来ず、事故処理が事実上頓挫していることを考えると、原発事故処理廃液が何処まで増えるか想像もつきません。

無限に地上に貯め続けることが出来ない以上、例え問題があったとしても、捨てるしか無いのです。

そして、捨てれば捨てるほど、北太平洋の放射能汚染が高くなり、それによる被害も増えるでしょう。


私は、漁業者にとって非人道的なことを書いているのかもしれません。

しかし、人道的に気休めを書いたところで、事実が変わることはありません。

ただ一つ言えることは、原発の事故とは、こういう救いがたい事態だということです。

#日記広場:ニュース

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2014/09/16 14:26
banbiさん、コメントありがとうございます\(^O^)/

ビニールを喉に詰まらせてしまう鳥はよくいるかもしれませんが、そういう人間は滅多にいません。
人間は、そのビニールを認識できて、食べれないものだと知っていますから。

でも、放射能は、鳥も人間も平等に認識できず、同じ様に被害に合うことになるでしょう。
放射能は、味も、臭いも、色もありませんから。
放射線測定装置で測ることは出来ますが、普通の家には有りませんからね。

内部被爆の危険性というのは、理系の人間であれば、普通に考えれば分かる筈なのですが、テレビでも、新聞でも全く何も言いません。
恐らく、身近な理系の人の話を聞いた方が、遙かに正しい情報が得られるでしょう。
それにも関わらず、日本人は、大学で専門に研究してきた身近な人よりも、テレビの言うことを信じてしまいます。
テレビで言ってたことを、身近な人に言って、その人に反論されると、「だって、テレビで言ってたよ」と言ってしまうことはありませんか?
例えその身近な人が研究者や学者では無く、サラリーマンやフリーターだったとしても、大学で専門にしていれば、少なくともテレビのアナウンサーよりは詳しい筈ですし、テレビは事実を誤認させようとしていますが、身近な人はそうするメリットはほとんど有りません。
これはもう、テレビ教という邪教と言ってもいい気がします。

とは言っても、放射能汚染の様な絶望的事態に対し、仮に理系の人間であったとしても、自分の思考を偽ってテレビを信じることで希望を感じていたい人もいますし、開き直っている人も多いでしょう。

結局、情報を判断するのは自分でしかないのです。
私は日本民族存続の為に、大人な人達に言いたいのです。

「例え自分達は信じなくてもいい。 でも、子供、特に女子に対しては、無駄に過剰と思えるほどの危険性を意識して、食材を選んで欲しい」
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2014/09/15 10:50
こんにちは。
捨てようのないものを作ってしまったというのが、
なんとうか、救いがないですよね。

以前、テレビで人間が捨てたビニールを食べてしまい、
喉に詰まらせて苦しんでいる海鳥を見て、
胸が痛くて直視できなかったのですが、
原子力廃液というのは、そんなものではない残酷さを秘めているんですよね。
なんか、どんどん負の遺産を後世に残していってる気がします><
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2014/09/13 17:22
紫水晶さん、コメントありがとうございます\(^O^)/

その通りですね。

1945年、日本に原爆が投下されました。
原爆を開発した米国は、当然のことながらその兵器に対する対応手段も研究した筈です。
これは、軍事の常識とも言えるでしょう。
そして、今回の福島の事故で、在日アメリカ人に配られたのが、ヨウ素剤。

ヨウ素剤は放射性ヨウ素をなんとかする薬ではありません。
単に、ヨウ素剤で身体の中を通常のヨウ素で過剰にして、放射性ヨウ素と競争させて、甲状腺に貯まる放射性ヨウ素を減らすものです。

通常摂取するヨウ素を50とし、食品などから摂取してしまう放射性ヨウ素を50とし、甲状腺に貯まる量を100とすると、甲状腺には通常が50、放射性が50貯まり、小児の甲状腺癌の確率が高くなります。
そこに、ヨウ素剤を飲んで、体内に摂取するヨウ素が100増えたとすると、とりあえず体内に入った通常のヨウ素が150、放射性ヨウ素が50となり、甲状腺に貯まる通常のものが75、放射性のものが25、そして残りの通常のもの75と放射性のもの25が対外に排出され、ヨウ素剤を飲まなかった場合の放射性ヨウ素50より25減るというだけの話です。

実際には、こんなに単純な機構ではありませんが、原理としては同じです。

それなら少なくなるから、飲み続ければいいかと言えば、そうはいきません。
ヨウ素の取りすぎも、甲状腺腫の原因になりますし、甲状腺ホルモンが異常に放出されたり、逆に異常に低下したりと機能異常が起こります。
つまりヨウ素剤を常用しても、甲状腺に異常が生じることになります。
しかも、ヨウ素剤は放射性ヨウ素の対策でしか無く、200種以上の他の放射能には全く効果はありません。

1945年から70年研究されていたとしても、この程度しか無いのです。
そして恐らく、研究を始めてすぐに、対策が無いことに気付いた筈です。

にも関わらず、ベトナム戦争で劣化ウラン弾を使ったり、正気の沙汰とは思えませんし、およそ人間として許されざる行為でしょう。

人間は、「人の振り見て我が振り直せ」と言います。
痛い思いをして注意することは、猿でもできます。

痛い思いをして、なお辞めようとしないのは、猿以下ではないでしょうか。
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2014/09/13 16:40
こんにちは。

汚染物質を・・・完全に排除する方法がないと
知っていて作り出したり、使用する姿勢が問題ですよね。
将来、誰かが発明してくれる、何とかしてくれる誰かか
現れるのを待つ。いつも問題を将来に送るお陰で
将来の人が迷惑します。
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2014/09/13 12:18
ひなパパさん、コメントありがとうございます\(^O^)/

日本は民主主義だから、結局国民が責任をとることになるんですよね。
私は原発反対ですが、日本における唯一の民主主義である選挙によって選ばれた政権が原発を稼働させれば、その責任は私もとらなければなりません。
だから、何があっても、どんな天変地異が起きても、二度と事故が起こらない様にして欲しいと、私は願うことしか出来ません。

新聞やテレビ局は、原発を反対のところもありますし、容認のところもありますが、何処のメディアも放射能の危険性の詳細を語ろうとしません。
「語ろうとしない」ということが、「本当の恐怖はそこにある」ということを示しているのだと思います。
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2014/09/13 06:56
う~~~ん、ゼロがいっぱいで、どんだけぇ~って感じですね^^
結局、廃液が、海の生き物から人間に帰ってくるんですよね。
バカだよねぇ、東電はw
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2014/09/12 21:22
ルルさん、コメントありがとうございます\(^O^)/

事故直後に大量に流出していた放射能汚染水、流出が見えている場所は止まりましたが見えない場所では続いていたでしょうし、今も流れていると思われるし、そして冷却した汚染水も結局海に流され、いったい今までどのくらいの放射能が海に流れ出たのか、検討もつきません。

現在、原子炉内の温度は水が無くても上がっていないことが報道されました。
それは、つまり、そこにはもう核燃料が無く、原子炉が入っている建物の床も、コンクリートと金属なので、メルトダウンによって突き抜け、地中で核反応を続けていることを示している様な気がします。
それらは地下水に溶け出して、結局1~3号機の核燃料全てが海に出てしまうのではないかと思っています。

三陸の漁師さんは勿論ですが、北太平洋を海流が回り、回遊魚が回り、北太平洋全てに回り、そろそろ日本海にも回ってしまい、日本の漁業関係者に厳しいことになるのでは無いでしょうか。

現在うまく行っていない地中に氷の壁を作る工事も、事故直後にやっていればかなり効果的だったかもしれませんが、既に手遅れの様な気がします。

チェルノブイリ事故やスリーマイル島の事故と並び、最高レベルの原発事故となっていますが、はっきり言ってそれまでの事故よりも遙かに重大な事故であり、原発三基がメルトダウンし、未だに収束の目処がたっていない史上最悪の事故と言っていいでしょう。

そして、チェルノブイリは内陸で、スリーマイル島は川の中の島で、海洋への汚染はそれほどでは無いでしょうが、福島の事故は海洋における史上最悪の放射能汚染とも言えます。

事故直後からアメリカを中心に世界中から事故収束の為に技術者や学者が集まりましたが、結局現在の人類では手の着けようが無かったということになりますよね。

事故を起こした原発には、広島型原爆5000発分以上の放射能があったという話もあり、過去の原爆での放射能による被爆経験は何の役にも立たないレベルということでしょうか。

今後、何があっても、原発事故を起こさないという誓いを、国民一人一人が持たなくてはならないでしょう。
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2014/09/12 20:17
大変な大きな問題ですよね。日本はこのような対策しか取れていない現実、どうすればいいのか
もっと知恵はないのかと思ってしまいます。
無知で無力な私が偉そうなこと言えませんが、心が痛いです。
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2014/09/12 19:44
紫水晶さん、コメントありがとうございます\(^O^)/

実は、更に詳しく、その後の影響について書いていたのですが、あまりにも残酷な真実すぎて、果たして書いていいものかどうかを悩み、1/3くらい消してしまったのです。

しかし、やっぱり書くべきなのかな…

いや、やはり今回はこのブログで察して貰うことにします。
東北の海から流れだし、そして今回投棄される汚染水に含まれる放射能が、その後どうなるかは、読んだ人が考えて、その上で判断するべきだと思います。

問題は、放射能は放射線を出すことと、質量に違いがあること以外、放射性じゃない元素と変わらないので、放射能を選択的に排除するシステムは、化学的にも、生物学的にも、微生物学的にも、ほとんど不可能というところでしょうか。
つまり、放射線を出して、自ら崩壊していく以外に、減少することが無いのです。
そして、技術の進歩によって、放射能を排除するシステムが出来る可能性も、ほとんどゼロなのです。

あるとしたら、アニメの世界のコスモクリーナーか、将来もしかしたら出現するかもしれない超能力者くらいでしょうか。
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2014/09/12 17:00
こんにちは。

汚染物質ときいて、なんだか昔のアメリカスプラッター映画を
思い出しました。地中深く埋めた汚染物質は土に染み出し
「ゾンビ」をつくってしまうという内容のもの。
例え薄めようが汚染物質であることは変わりなく
何らかの悪い影響が出ることは間違いありませんよね。
「何かあった時の対策」のお粗末な結果が環境を破壊して
いるのですね、。



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