Nicotto Town


シン・ドラマ汁


ドラマ【ST】

ST 赤と白の捜査ファイル
日テレ 水曜夜10時~
【あらすじ】ある朝、公園で田所という青年の遺体が発見された。田所は7年前、大崎という青年に暴行を加え死に至らしめたが、未成年だったためたった一年で出所。そのため殺害された大崎の両親による復讐の線も考えられたが、2人には揺るぎないアリバイがあった。赤城百合根大崎の母親・佳子に会いに行く。佳子は未だに息子の死から立ち直ることができず、田所を殺してくれたのは誰なのかしらと本音を漏らす。翌日、小林という男性の遺体が発見される。彼は田所同様、過去に犯罪を犯していた人物だった。

【感想】犯罪心理学の専門家が立てた計画にしては、なんかちょっととっちらかった印象がありました。交換殺人って推理物ではよく見るけど、実際行われたという話は聞きませんよね。やはり、普通の人間は、殺意を抱いた相手は殺せるけど、いくら自分が殺意を抱いた相手を殺してもらえるのが条件だとしても、まったく殺意のない人間を殺すことが困難なのだと思います。殺意のない相手を殺すケースは、戦争、殺し屋、ヤクザの抗争などで、一般人とは少しかけ離れた世界です。一番一般人に近いのは戦争ですが、戦争に関わって人を殺した人の話を聞くと、殺した側も深く心に傷を負うようです。宗教絡みの殺人もよくありますが、あれは殺す相手を人間だと思っていない、本来の意味での確信犯ですから、まったく別物と考えていいでしょう。殺人に正当な理由があると考えている点では、ヤクザの抗争に似ているかもしれませんね。とっちらかった印象…というのは、確かに犯行現場には犯人につながる手がかりがまったく残されていないという点は優秀でしたが、そもそも死体が発見されなければ事件にはならないのに、何故そのまま放置したのかなと思うのです。悪いことはできない、犯罪は必ず暴かれる…などというのは推理物の幻想であり、実際は事件にすらならない、日の目を見ない犯罪が世界中で行われています。大抵の場合、単なる行方不明で片付けられてしまいます。子供が行方不明になれば大騒ぎしますが、大人の場合警察はろくに動いてくれませんからね…。まぁ仕方ないと思います。まず行方不明者の人数が対応しきれないくらい多く、家出人の割合も多いのですからね。全部に対応するためには、警察の人員をもっと増やさなければならなくなってしまいます。今回、新島教授が死体を放置したのは、交換殺人でアリバイを確保するため、死体をすぐ発見させる必要があったからだと思うのですが、そもそも死体がなかなか発見されなければ、アリバイは問題になりません。何故一番の安全策を採らず、警察と真っ向から勝負に出たのかが謎。ひょっとしたら娘を殺した犯人が裁かれたことを、世間に知らしめたいという、潜在的な欲求があったのかもしれませんね。それと、メールなどで連絡をした場合、各所に記録が残るので、敢えて手紙を使って連絡した…とのことでしたが、結局その原本が残されていたのが決定的な証拠になりました。言うまでもありませんが、全然ダメダメですねw しかしこれも、死体が出てきたからこその失敗だと思うのです。事件にならなければSTが活躍できないので仕方ないですが、犯罪心理学の先生が立てた計画にしては、かなり杜撰だったなぁと思うわけです。




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