短期集中連載 僕の激動4
- カテゴリ:自作小説
- 2014/07/02 09:56:19
ある日ーたくさんの見知らぬ人達僕がたくさん押し寄せてきた。恐怖で固まっている僕と同居いんこのいる鳥籠の周りにあった段ボール箱がみるみるうちに無くなっていく。
既視感ーいや、過去に同じことがあったのだ。押し寄せる記憶の波。
僕が押し込めていた記憶がはっきり戻ったのは、整理仕切れてない荷物がごちゃついた車に鳥籠ごと乗せられた時だった。
衝撃が僕を激しく揺さぶったー僕の最初の飼い主は今、目前にいる運転席にいる人でないーその思い出したくない、封印していた記憶が僕の心をあっという間に侵食した。
そうだ、僕の飼い主は違う人だったんだ。今、車を運転している自称飼い主は、本来の飼い主でないことを、僕はー絶望の中で思い出してしまった。
僕は捨てられた鳥だったー記憶は押し込めておくべきだったのに。なぜ僕は思い出してしまったんだろう?
今、車を運転している飼い主は、「里親」なのだ。
僕は見捨てられたいんこで、この状況は、再び僕が見捨てられる最中なのだー思い出したくなかったのに、全てを僕は思い出してしまった。僕は車中で鳴きさけんだ。
「何故また繰り返さねばならいのだ?」
「何故また、見捨てられなければいけないんだ!?」
(つづく)
いろいろ大変な中、面白いのをありがとうございます(^^)