Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


夕暮れの海岸線


空が暮れる前の一時
車を走らせる
いつもの海岸まで
あなたと来た海


一人さざ波の音を聞きながら
なぜか寂しくない
あなたの事を忘れたわけじゃないのに
風と共に去っていくのか


海岸の風が
涼しく私を包む
夏がそこまで来ている
そんな初夏の一瞬に


打ち寄せる波が
夏を運んでくる
そこには楽しげに笑う人たちの
声が響くだろう


そんな時を避けながら
心静かにさせたくて
ここに来たけれど
あなたとの思い出はずっと遠い


夏に出会って
春が終わるころ別れて
足音が遠ざかって
影は一つになって


あぁどこまでも
あなたにつかまりたくない
そんな想いの裏側には
まだあなたを想っているのに


沈んで行った太陽は
何を残して行っただろう
やがてぎらぎらした照りつけるその日々が
来ると告げに来たのだろうか


あなたの事はまだ忘れないけど
まだ未練があるけれど
さざ波に捨てに来たのだろうか
ひとつぶひとつぶ流れていく砂のように


やがて暗くなっていく海岸線
また車に乗って
私はどこに行くのだろう
あてのない道にのって


終着駅は知らない
でもどこかにあるのだろう
まだそれは遠いけれど
やがて行きつくのだろう


行きたい気もするけれど
行きたくない気もする
迷う私の心を知っているように
暗闇が迫って来る




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