場末バンドマンによるリスペクトの一例
- カテゴリ:音楽
- 2014/05/27 19:31:33
その日は懇意にしてくださったプロの方がトリの日。
トリ前は別のプロのセッションバンドに某ギタリストがゲスト、
私のいるトリオが前座を務めさせていただく日でした。
ハコ(ライブハウス)のリハーサルはいわゆる逆リハ、私たちが最後。
毎週やってるハコだから気心も知れており、リハも短めです。
私たちのサウンドチェック中、プロの方と某ギタリストがホールに。
共に演ってるリズム隊はどちらもプロのヘルプ歴が豊富な腕利き、
おかげでトリオも幸い良い評価を頂けておりました。
どうやらわざわざリハから聴いて紹介してくださるようです。ありがたや。
セッティングとサウンドチェックはタイコ・ベース・ギターと進みます。
通常ですと私のセッティングも常に不変なのでぶっ早い。
エンジニアさんとも旧知、ふだんだったら数十秒で終えるのですが……。
「ちょっと長めにやりまーす」と声をかけ、
ゲストの方のデビュー盤の大好きな曲をイントロから。
ゲインを下げた引きずるようなオクターブのパッセージを一回、
そこで歪みを踏んで全開、同じリフをグシャーンとやり、
ボーカルの入り寸前で止め、某ギタリストの方を見ると……
あれ? という表情の後に、おお! という顔になり、
隣りのプロの方の肩を叩いて
「いい曲じゃん……あれ、オレの曲?」みたいな笑顔をしてくださいました。
リハ全部をニコニコ見てくださったその方に、
リハ後すぐにご挨拶と握手をお願いにいきました。
楽屋では互いの楽器を交換して弾いたり当時の逸話を伺ったり、
最後のセッションで同じステージに上がらせていただいたり。
私の活動歴で屈指の一日となりました。
その方の名は加納秀人、はい、外道のあの方です。
私がやったのはファーストアルバムの『逃げるな』、生涯の愛唱歌。
昨年オリジナルメンバーで初のスタジオ録音をしたそうですが未聴です。
加納さん、まだまだビュンビュン行ってくださいね。