我がエレキサウンド黎明期
- カテゴリ:音楽
- 2014/05/06 08:21:02
初めてのエレキギターは手作りでした。
親爺がもらってきたガットギターにフォークギター用の弦を張り、
最初はスピーカーをマイクがわりにしてサウンドホールに張り付け、
テープレコーダーのマイク端子に接続。うーん、なんか違う。
ジャジィでアコースティックな響きだ。オレの求めるサウンドではない。
エレキのピックアップは電磁誘導の仕組みで出来ているらしい。
そこでゴミ捨て場に転がってるテレビからスピーカーを外して持ち帰り、
分解してマグネットだけ取り出して、エナメル線をゴテゴテ巻く。
50円で買った下敷きでサウンドホールを塞ぎ、
手作りピックアップを弦の下に固定したら……音が出た! いい感じ!
ピックアップを3つ作り直列に繋ぎ、下敷きにロウで固定してできあがり。
これでビートルズやディープパープル等を片っ端からコピー。
ノイズはひどかったけどかなり歪んだし、フィードバックサウンドも出せました。
そのうち伴奏者が欲しくなってきたけどエレキを弾く小学生は皆無。
現代のループサウンドみたいなものを作り始めました。
カセットテープを分解し、30cmほどのテープのアタマとオシリをつなげます。
これで数秒のエンドレステープができあがる。
テープレコーダーの消去ヘッドにアルミ箔やテープを張ると、
消去が完全にはできなくなり、多重録音が可能になるのです。
録音ボタンを押してしばらく弾き続けると……延々重なり続ける。
適当にやめてプレイバック、ビートルズのレボリューションNo.9モドキが完成。
こんなテープを数本作り、それを再生しながら色々弾いて楽しんだものです。
当時流行っていたFM用トランスミッターというのも手に入れた。
自分の声やギターの音がラジオから出せる、一種のワイヤレスシステムです。
この機械のマイク端子に手作りギターの出力を入れて思いっきり弾くと……
最初は実音、減衰するとなぜか四度下、そしてオクターブ下の音に変化する。
アナログシンセみたいでハマリました。未だに理屈がわかりません。
トランジスタ1個だけの簡単なメトロノームや発振器も作って繋いだ。
メトロノームのテンポを左足指で調整、発振器の音程は右手、
左手だけでギターを弾いて、余った右足の親指で録音ボタンを押す。
写真が残ってないのは誠に残念、10歳前後の話です。
こんにちは。
「20世紀少年」の音楽の捉え方って共感する部分があります。
モンタレー・ウッドストック・ワイト島などのフェスに憧れたからでしょう。
「NANA」とか「BECK」だとそういう風にはならないのです。
やっぱりエレキギターって言うとちょっと不良なイメージかなぁ。
なんだか漫画の「20世紀少年」のケンヂを思い出しました♪
初めまして。年寄りの昔話を読んでくださり有難うございます。
今の小学生がスマホやゲーム機を自作しようとしても無理でしょうが、
当時の男の子は電子工作全般にかなり興味を持っていました。
ラジオ作りやアマチュア無線の免許取得が流行した時代だったのです。
また、エレキギターというのは不良の持つケシカラヌ楽器でありました。
クラシックギターならまだしも、フォークギターだと大人が顔をしかめ、エレキなんて言語道断です。
幸い我が家は寛容でしたが、私の中学もエレキ禁止令が出ていました。
中学に入るとすぐモーリスというメーカーのフォークギターを入手、目立たぬようにピックアップを仕込み、
学園祭では学校の備品のステレオにつないでライブをやったはずです。
初エレキは15の春に入手、数日後の卒業ライブでお叱り覚悟で使いました。
値段も覚えています。モーリスのギターはケース付で4万円、エレキはケースとペダル等合わせ8万円。
モーリスは使わなくなって質屋に入れて流しましたが、エレキは今でもたまに使います。
ギターって手作りできるんですね~。
電気系はよく判らないですが
これだけのことを10歳で?!と感心してしまいます。
本格的なギターを手に入れたのはいつ頃だったんでしょうか。
続きが気になります^^
こんにちは。電子技術に果てしなき夢を感じた世代なのです。
寺内タケシ氏やジェフ・ベックも似たことをやっていたのを後に知りました。
様々な機械がアナログでローテクだったからこそ、子供でもできたのでしょう。