Nicotto Town


シン・ドラマ汁


ドラマ【BORDER】

新番組 BORDER
テレビ朝日 木曜夜9時~
【あらすじ】警視庁捜査一課の刑事・石川安吾は、元警察官が銃殺された事件の捜査中、付近に潜んでいた犯人から銃撃を受け、頭部に被弾してしまう。一度心停止の状態に陥るも蘇生を遂げる。銃弾は脳内に残り、予断を許さない状況に変わりはなかったが、本人の意思もあり、やがて刑事の仕事に復帰する。犯人の手がかりは唯一石川の頭蓋内に残された銃弾のみ。医師には生命の危険を承知の上で、摘出を勧められていた。現場に復帰できたのは、その銃弾に関して上司と取引したのではと周囲で噂された。

【感想】小栗という人気俳優を起用、SPなどの人気ドラマを手がけた金城の本、死者と会話できるというファンタジックな設定など、いろいろ鳴り物入りではありますが、見た感じテレ朝らしい堅実な造りです。全体的にトーンが暗く、もうちょっと明るくてもいんじゃないかと思ったり。そういえばSPでも主人公にちょっとした特殊能力がありましたね。金城氏はこういうのを得意としているんでしょうか。この能力のせいで、犯人は序盤でわかってしまいます。つまり大まかに分けるとこの作品は倒叙形式ということになりますね。しかし被害者から直接犯人の名前が聞けるとはいえ、決定的な証拠がなければ逮捕にはつながりません。その証拠を見つけたり、時には強引な手口で犯人逮捕に導くのが、このドラマの趣旨。今回、被害者が指摘したのとは別の人物が捜査線上で有力視されており、それを曲げるため、以前から警官と取引をしていた裏社会の人物に依頼し、いもしない目撃者を仕立て上げてましたね。袴田事件がニュースに上ることの多い昨今、こういった捏造をドラマでやっちゃうのはどうなの?と思ったりもしますが、犯人がわかってるんだもんなぁ…。しかし、被害者が出てきて石川と会話していること自体が、石川の妄想や幻覚である可能性もあるわけで。なのでせっかく古田といういいキャスティングを使ってますが、彼を乱用するのは考え物だと思いますね。あと気になったのは、せっかく新しい倒叙型の刑事ドラマであるのに関わらず、捜査を結論に導いていく段階に、あまり時間が割かれていないことです。初回なのでまず主人公の複雑な設定を視聴者に提示する時間が必要だったから、捜査のシーンがあまりなかったのかもしれませんが、この作品のキモはそこだと思うんですよね。なので初回は大目に見るとしても、次回からは後出しジャンケンのようなことはしない方がいいと思います。しかしまぁ、全体的に見て、あまり期待していなかったせいもあるのか、わりと好感触ではありました。話にぐいぐい引き込まれていくような魅力はありますね。そのへんはさすがSPの作者といったところでしょうか。とりあえずもうちょい見てみようと思います。




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