Nicotto Town


みっちょん恋愛の詩


風にふかれて


いつだったろう
あの雨の日
ビルの片隅で雨宿り
そんな出合いだった


「なかなか止みませんね」
「会議に遅れちゃうな」
少し話をして
アドレスの交換をした


「機会があったら会いましょう」
そんな機会は来るのか
そう疑う私
素直じゃない


やっと雨が止んで
それぞれに分かれて行く
「じゃあまた」
彼の言葉が遠ざかる


もしかしたら
雑踏の中
すれ違っていたかもしれない二人
雨が縁をくれた


かれの右側の薬指には
リングが光っていた
きっと付き合っている彼女がいるのだろう
それでも彼の笑顔が忘れられない


一目惚れってあるとしたら
こんなことを言うのだろうか
きっともう会わないに違いない
それでも彼のことが浮かんでくる


過ごして行く日々には
色々なことがあって
こんなことも
ただの風景だけど


きっと風が運んで来た彼た
たった少しの出会いだったけど
心の中に刻まれて
ぼっとして過ごすことが多くなった


多分もう
会うこともないだろう
風が運んできた一瞬の出来事
やがて吹かれ行くのだろう




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