ドラマ【軍師官兵衛】
- カテゴリ：テレビ
- 2014/04/07 16:35:40
【感想】今回はいっぱい調べたいことがあるぞ。まず上月城についてです。上月城には諸説あるそうですが、赤松政範という武将の居城だったようです。しかし秀吉の播磨攻めで敗れ、一族郎党自害。その後、宇喜多が城を奪回、上月景貞を城主に据えましたが、結局秀吉軍からの攻撃と、配下の江原兵庫助の謀反により落城しました。この江原の謀反が今回描かれた、家臣による景貞の謀殺なのだと思うのですが、この江原は上月の家臣ではなく、宇喜多の家臣でした。また、景貞は家臣に首を取られたのではなく、城外へ脱出し戦うもかなわず、自刃もしくは討ち死にしたとされています。ドラマでその後、裏切るような家臣は信用ならないと、信長が上月の家臣を皆殺しにしたとありましたが、江原はその後も生きていることから、やはり彼は上月の家臣ではなかったと思われます。そもそも信長が上月城の家臣を皆殺しにしたかどうかも確認できませんでした。また、景貞の遺子は、姉妹ではなく姉弟だったようです。なんだかもう何が本当で何が間違っているのかわかりませんｗ ドラマを見ている時は、よくまとまっていてわかりやすいストーリーだと思ったものですが、複雑な事情を簡単にして、ドラマチックに仕立て上げたという感じですよね。正確な歴史を学ぶことはできませんが、お話としてはよく出来ていると思います。特に、元々官兵衛とあまり仲のよくなかった力が、ついに敵味方に分かれ決別したかと思いきや、家臣の謀反という形で落城し、官兵衛に助けられるという結末になったのは、官兵衛にとってこれ以上のいい形はないくらいの幕引きだったと思います。さて、次に調べたいのは山中鹿介について。名前だけはよく聞くのですが、どういう人物なのかはよく知りませんでした。山中が仕えていた尼子氏は、出雲(今の島根)の大名で、1562～66年の戦いで毛利によって滅ぼされました。山中家は尼子氏の一門衆で、家老の家柄。尼子氏が滅んでからは、尼子氏を再興するため、他の元家臣と協力、僧籍にあった勝久を還俗させ擁立し、城を確保したこともありましたが、結局は奪われています。ドラマで山中が官兵衛に語ったように、吉川元春に捕えられ幽閉されましたが、赤痢と偽り厠に通い、監視の目をかいくぐって脱出したというエピソードが残っています。この山中、一体誰が演じているんだろうと思ってしばらく注目して見ていたところ、途中、別所哲也かな？と思ったものの、全然違う雰囲気なのでやっぱり違うかな？などと思い直したりしてたんですが、やっぱり別所だったようです。こういう勇猛果敢な武将のイメージって全然なかったんですが、やはり俳優って化ければ化けるものですねぇ。平清盛の時のムロツヨシも全然違うイメージでしたよね。日本人って、ヒゲを生やし、鎧を着て、声を大きくすれば、誰でも武将っぽく見えてしまうものなのかもしれませんｗ ちなみに上月城を任された頃の山中は３３歳、官兵衛と同年代でした。この後山中ら尼子勢は悲劇に見舞われます。名前は知れ渡っている武将ですが、その一生は案外短いものだったのですね…
