●第８位
ロストデイズ　フジテレビ　土曜夜１１時１０分～
クローズドサークルのミステリーかと思いきや、終盤まで延々と男女間のもつれやいがみあいを見せられ、げんなり。それでもいつかは殺人が起きてくれるであろうと期待して見ていたら、８回目でやっと人が死に、これでミステリーらしくなるだろうと思ったけど、その後は特に謎もなくストレートな終わり方…。散々臭わせていた連続殺人犯の伏線も、最後のヒッチハイクの手の映像だけで回収って酷い。終わってみれば、見なくてもよかったなという感想しか残ってなかった。ただ、出ていた若い俳優たちが、結構演技上手だったんで、それで見れた感じかな。

●第７位
戦力外捜査官　日テレ　土曜夜９時～
今までにない刑事ドラマを目指すとのことだったが、これならオーソドックスな作りの方がよかったんじゃないかと思う。いい回がなくもなかったが、大抵どこかで見たようなストーリーだったり、非現実的な内容だったり。珍しく鴻上が脚本担当で、舞台ならこういう非現実的な内容でも許されると思うのだが、現実に近いドラマに非現実を持ち込むのは、匙加減が難しい。よほど視聴中止しようと思ったが、放映後１週間公式サイトで無料で全編見られるというサービスがあったため、つい最後まで見てしまった。この試験的なサービスは評価できると思う。

●第６位
私の嫌いな探偵　テレビ朝日　金曜夜１１時１５分～
大層期待していたのだが、薄々心配していた通り、ミステリー部分がかなり弱かったｗ ま、福田脚本じゃしょうがないか…。福田作品は面白いのだが、どうも原作アリだとだめだね。もっと彼の好きにできるような内容でないと、彼のよさが最大に引き出せないように思う。ヨシヒコとか、コドモ警察とか。白石が出てきて、ウィザードネタをやってくれたのは、ライダーオタには嬉しかったｗ 白石も演技上手になったなぁ。玉木が久々のコメディで、ちょっと固かったような気がする。剛力はいつもの感じ。船越や山村が華を添えたのは面白かった。

●第５位
科捜研の女　テレビ朝日　木曜夜８時～
今回は藤倉という主役のアンチテーゼが登場し、いつもと比べてかなりスパイシーな回が多かったように思う。目の上のたんこぶだったが、なあなあだった科捜研にいい緊張をもたらしたキャラだった。今までにもそういうキャラは出てきたが、私が見始めてから、藤倉ほど科捜研に影響を与えた人物はいなかったように思う。しかし、この緊張感も半分くらいの回にしか見られず、後の回はいつもの科捜研だったので、この順位。藤倉が残留し、次回からもいい緊張感を与えてくれるのではと期待している。
※助演男優賞(金田明夫)

●第４位
チーム・バチスタ４ 螺鈿迷宮　フジテレビ　火曜夜１０時～
今回のテーマは終末医療と安楽死。重い。かなり重い。元々医療ドラマは人間の命がテーマになることが多いので、重いものが多いのだが、今回は特に重かった。そして、安楽死がいいことなのか悪いことなのか、はっきりした結論が出ずに終わり、視聴者に問いかけるような形となったところも重かった。事件そのものはそれほど難しいものではなく、薄い内容を引き伸ばした感じで、いつもの白鳥節の名調子もあまり聞くことができなかったのが残念。ミステリー目的で見ていたファンは少しがっかりの出来だったのではないだろうか。最後の映画に期待。
※ヒューマンドラマ賞／助演男優賞(仲村トオル)

●第３位
ごちそうさん　ＮＨＫ　月～土曜朝８時～
実は途中、主人公が嫁ぎ先で嫁いびりにあうあたり、見るのが嫌になって見ていなかった。そのイケズが収まったころから再び見始めた。大阪の朝ドラにしては視聴率がかなりよく、やはり主人公が東京出身で、最初の１ヶ月が東京を舞台にしていたからかなと思う。もちろん作品のパワーもあるけれど。東京出身の主人公が、十年くらいしてイントネーションも含めほぼ完全に関西弁になっているのはちょっとどうかなと思った。東京の家族ももっと出して欲しかった。
※ヒューマンドラマ賞／特別賞／主演女優賞／助演男優賞(和田正人・ムロツヨシ)

●第２位
相棒12　テレビ朝日　水曜夜９時～
今期は元日スペシャル、最終回スペシャルと、要所要所をなかなかいい作品で締めたり、右京に友だちができたり、ちょっとレトロな恋愛ドラマっぽいエピソードなど、変り種の回もなかなかよかった。カイトも慣れてきた感じで、マンネリ感があるのは仕方がないが、逆に言えばこれだけ続いているのはすごいと思う。ただ、多様な脚本家が担当するため、内容に差がありすぎる。そろそろ２クールではなく、１クールくらいにして中身を厳選した方がいいんじゃないだろうか。亀山が出ていた頃とはまったく違う相棒になってしまったなぁ…。
※ミステリードラマ賞／特別賞／主演男優賞

●第１位
隠蔽捜査　ＴＢＳ　月曜夜８時～
とにかくまず、キャスティングが素晴らしい。ただまったく華はない。ストーリーは、１～２回の最初のエピソードを見ただけでは、まだ何とも言えない状態だったが、３回目からグッと面白くなり、最後までペースは落ちなかった。誰にでも勧められるドラマではないが、相棒や半沢が好きな人には自信を持って勧めることができる、ﾁｮｰ面白い警察ドラマ。ただ枠が合っていなかったせいか視聴率は散々で、続編が期待できないところが悲しい。いいドラマを作っても、視聴率がついてくるわけではないことを証明したようなドラマだった。
※大賞／ミステリードラマ賞／ヒューマンドラマ賞／特別賞／主演男優賞／助演男優賞(古田新太・安田顕)



今回、多少悩みましたが、わりとすんなり順位が決まりました。全体的に低視聴率のシーズンで、朝ドラ、相棒を除いた作品すべてが平均１５％に届きませんでした。Ｓが頭１つだけ抜けましたが１４％に留まり、他は１０～１２％台に団子状態、６～７％台に団子状態で、ドラマは視聴率が取れないという昨今の定説が証明されたようなシーズンでした。まぁ、確かにコレといった目玉は見当たらない…。ドラマも似たような内容のものが続々作られ、ネタが枯渇してるんでしょうねぇ。半沢だって、似たようなドラマがなかったわけじゃない。でもその中で飛びぬけて視聴率が取れたのは、もう運としか言いようがないですね。隠蔽捜査の視聴率を見ればわかる通り、いいものを作れば視聴率が上がるというものではないですから。私的には隠蔽捜査、大ヒットだったのですが、華がない、枠に合わないなどの悪条件が重なったところに、運がなかったかなと思います。
隠蔽捜査と相棒以外、特に思い入れがあるようなドラマってなかったので、あまり書くこともありませんけど、ちょっと気になっているのは、戦力外捜査官、というか、日テレが今期から始めた放映後１週間無料動画視聴サービスを始めたこと。これはパソコンでインターネットをやっている人には大変ありがたいサービスです。ただ戦力外捜査官の視聴率は、この枠としては悪くはないがよくもない。平均的というにはもうちょっとだけ欲しいところといった結果だったため、このサービスが今後続けられるか、また他の局もやってくれるかどうかはかなり微妙です。ちなみに話題ばかり先行した明日、ママがいないもそうですね。順位的には相棒やＮＨＫドラマを除くと３位と健闘したように見えますが、視聴率は平均的。私としては今後もこのサービスを続けてくれて、他局もやってくれるようになるととても嬉しいのですが。ＣＭ途中で入れていいから、続けてほしいなぁ。