忘れ物
- カテゴリ:小説/詩
- 2014/01/07 02:48:54
忘れ物を取りに過去へと戻る
遠い遠い過去へと戻る
神様の貸してくれた舟で
時間の河を下って行く
きれいな景色が
川辺を通り過ぎていく
冬の後に秋が来て
秋の次に夏が来る
春の草花が小さくなり
地面へと吸い込まれて行った
そう
私が見たかったのは
この燃える紅葉だ
この輝く強い光だ
この優しい緑だ
そして深々と降る白い雪だ
20回目の白い雪が来た
そこで私は生まれた
雪が暖かく呼吸をしていた
母と父の笑い声が聞こえた
白い息を吐きながら
あふれる涙のなか
私は舟を現世へと
戻した
もちろん
戻るのは20年じゃ不足してますけどね、実際はね
なんか、今
小さいころに見た雪を思い出しました
小さな庭に降り積もる雪を
ガラス越しにみんなで見ていた白い雪を
そうなんです
何でもない事をよく覚えている
小さい時はそれが宝物だったのでしょうか
たまに心の中にある
たくさんの引き出しの中の一つが開いてポンと出てくる
それが何なのか
楽しみでもあります
それより
蕎麦が食べたくなってきました
私も、冬の窓の氷の模様や、そこから覗いた夜の雪景色や星空、とても印象強く残ってます。
心の中のとても大切なタカラモノですね。^^