ドラマ【クロコーチ】
- カテゴリ:テレビ
- 2013/12/14 16:51:44
【感想】最後までよくわからないドラマでしたw 扇情的なシーンは多いんだけど、桜吹雪会の全容が結局最後までわからなかったように、ドラマの骨子となるストーリーも、黒河内のキャラも、ぬらりくらりとした鰻をつかんだ時のように、得体の知れない、つかみきれない感じでした。結局、ついに逃げ場を失った沢渡と、覚悟の出頭をした高橋は、警察内部にまだうようよいると思われる桜吹雪会に「なかったこと」にされてしまったわけですよね。やはり睨んだ通り、牛井も、柿崎も、そして科捜研の八重子すら桜吹雪会の会員でした。逆に黒河内や清家が誘われなかったのが不思議なくらいですね。どういう基準で会員と非会員が決まるんだろうな。桜吹雪会にとって、今回の沢渡の件は沢渡自身の不始末であり、トップの首をすげかえなければならなくなった事件に過ぎないんでしょうね。沢渡が創立メンバーである城尾を社会から抹殺したように。次は沢渡の件を片付けた柿崎か牛井あたりがトップでしょうかねぇ。つまり黒河内は自分の手を汚さず、恨んでいた沢渡を桜吹雪会によって始末させた…ということなのでしょうね。彼自身が清家に言っていたように、彼のモチベは葉月トモという女性が殺された恨みだったのは、多分本当でしょうから、桜吹雪会が今後どうなっていこうと、黒河内の中ではこれで一応の決着はついたわけだ。清家はどうなのかわかりませんが。やはり、個人の努力でどうにかなるような組織ではなかったな。見始めた時は、これ今期一番面白いドラマなんじゃないの?と思って見てたんだけど、正直それほどでもなかったです。面白くないわけではなかったんですが、扇情的な演出を優先したせいか、ストーリーがわかりづらかったんですよね。最終的には大体わかりましたが、細かい整合性が全然はっきりしないんですよ。まさにぬらりくらり。そして、それはストーリーだけではなく、黒河内のキャラもそんな感じだったんですよね。普通の刑事ドラマと違って、正義感ではなく復讐を果たそうと動く黒河内の発言を、どこまで信じていいのか、どこまでやっちゃうやつなのか、それがはっきりしなかったのが、思い入れしづらい原因になってました。多分このドラマは清家視点で見るのが正しいんでしょうけどね。初回にいきなり、正当防衛とはいえ黒河内が同僚を2人殺してますからねw あれは衝撃的でしたよね。なので、こいつ自分の目的のためなら殺人も辞さない人間じゃないかという疑惑が生じたわけですよ。いくらなんでもねぇ、そういう人間に思い入れはできないよな。せめて、今まであった政治家や警察幹部の死亡事件が、誰の示唆によるものかがはっきりわかればよかったですね。まぁ大抵は沢渡なんでしょうけど、最後あたり高橋が造反してたので、あの近辺の殺人だけでも誰の命令かわかればなぁ。創立メンバーの遠藤を殺すように命じた人物なんて、誰かわからないわけですよ。なんかもうちょっと、わかりやすい本だったらもっと面白かったのにな、と思います。以前にも比較で出した警察の内部組織を描いたジョーカーの方が、同じようなテーマの作品としては、軍配が上がるかなぁ。