Nicotto Town


シン・ドラマ汁


ドラマ【科捜研の女】

科捜研の女
テレビ朝日 木曜夜8時~
【あらすじ】歴史ある寺が、何者かに放火される事件が起きた。近隣住民の熱心な消火活動により、本堂への延焼は食い止めた。隣接する土地にマンション建設が予定されており、それにより樹齢300年に及ぶ境内の枝垂桜に日が当たらなくなり枯れてしまう可能性があるため、住職・泉川と住民たちは建設に反対していた。彼らはマンション建設を計画している不動産会社社長・速水の仕業に違いないと主張する。折りしもマリコたちの捜査中に、速水が見舞金と称して金一封を住職に渡しにやってきた。

【感想】お気づきでしたでしょうか。今回は実は誰も死んでいないのです。事件は寺社への放火と、25年前の仏像損壊の2つで、人的被害はなかったんですね。損壊の冤罪はありましたけども、それだって警察には届けられていないですしね。人の死というのは、それが自然死でもただごとではない上、殺人となるといやがおうにもドラマチックになってしまいます。つまりお話が作りやすい。それに比べ、殺人のない刑事物はなかなかドラマチックにするのは難しいです。しかし今回はなかなか面白い展開でした。前にも書きましたが、何故か科捜研の今シーズンは面白い作品が多く、今回もその例に漏れず、といったところでしょうか。ある寺に起きた過去と現在の2つの事件を中心に、昔不良少年だった不動産会社の社長と、現在イジメにあっている高校生の少年をうまくオーバーラップさせ、それでいて科捜研が行った大掛かりな科学実験という、主役たちの見せ場もあり、ほんとうまくまとまっていたと思います。ただちょっとだけ苦言を呈するならば、放火犯の高校生が、火が思ったより広がったので自分のジャケットを水に浸して鎮火しようとしたため、火が煽られ風もないのに真上ではなく斜め上の屋根が一番焦げていたとのことでしたが、それだけで斜め上の屋根が一番焦げるかなと思いました。ジャケットで火を叩いてましたが、あれだとさまざまな方向に火が煽られ、一箇所だけがよく焦げるというような状態にはならないんじゃないかと思います。そして最終的に少年はあきらめて逃げたので、それからは真上が一番焦げますよね。細かいことなんですけどねw あともう1点、悪者として出てきた速水が、結局はイジメられている少年を応援していた善人だったというオチでしたけども、それだと境内の枝垂桜が枯れてしまうかもしれないようなマンション建設計画を立てるような人物と、人間性において齟齬が生じるため、最後に桜は「意外としぶとく行き続けるかもしれない」みたいな発言をさせていましたが、あれは余計だったかな。ちょっと無理があるなと思いました。ま、苦言はそのくらいで、ほんとよく出来ていた話だと思います。面白かったです。




月別アーカイブ

2024

2023

2022

2021

2020

2019

2018

2017

2016

2015

2014

2013

2012

2011

2010

2009


Copyright © 2024 SMILE-LAB Co., Ltd. All Rights Reserved.