Nicotto Town



冬の時代がやってくるかもしれない


特定秘密法案が可決されました。
こうなることは、分かりきっていたので書くのはやめよう。
そう思っていたのです。

たまたま小学生の女の子が、いいことなのか、悪いことなのか
考えてみます。というブログに出会いました。

その子の為に、やっぱり書いておかねばならないと感じました。

「そこから青い闇(やみ)がささやき」
という山崎佳代子さんの書かれた本の中の詩を書きうつしてみます。

山崎さんはもうなくなってしまった国、ユーゴスラビアに住んでいます。
二十二年前、この国で、戦争が起こりました。

この国は、いろんな民族、たとえば日本人や韓国人、中国人といった感じで
ちがう民族、信じる神さまがちがっていたりしても
おとなりさんどうし仲良く暮らしていました。

みんな仲よく暮らすことをまとめていたチトー大統領が亡くなりました。
自分こそ次の大統領になりたい。
そう思った政治家の人たちが、あの民族が悪いとうわさを流します。
そうすると、また違う政治家が同じようにしました。

あっという間に仲よく暮らしていた人たちはけんかを始めたのです。
とてもひどいあらそいでした。
どうしてもそうなったのか分からないまま、おとなりさんどうしで
殺し合うことになってしまったのです。
よその国から争いを止めるため、空から爆弾を落としました。

ユーゴスラビアという国はなくなり、小さないくつかの国に別れてしまいました。

山崎さんそこで、デサンカさんの詩に出会います。


おやすみ 

               デサンカ・マクシモビッチ

おやすみ
ちいさなこどもたち
まどをあけておこうね
とびらをひらいておこうね
夢のようにそっとしのびこんで
金の星をとどけてあげよう

こどものねむりのなかだけに
星きらめく夢がある
せかいはおしだまるばかり
おやすみ
ちいさなこどもたち

おやすみ
ふとんにくるまって
こよい
おそろしい夜がきて
森はさむさにみをふるわせる

おやすみ
ちいさなこどもたち



この詩をよんで、わたしは少し泣きました。
おしだまる、そうしなければならないという法律を
今のじだいの大人であるわたしは、止めることができませんでした。

あなたが大人になったとき、
この法律はあなたをくるしめはしないだろうか。
そんなことを考えます。

国と国のもんだいは
大きくなればなるほど
ややこしくなって、わかりにくくなります。

どうぞ、この法律が悪いように使われませんように。
そうねがっています。

そうして、わたしたちの大人も、大人の責任として
悪いように使われることのないように
気をつけていかねばならない、そう強く思いました。


おわりまで読んでくれて、ありがとう。 





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