Nicotto Town


収納や本のことを書く予定


イラストについて

よく早川文庫を読むんだけど、表紙が結構ラノベ的だよね。要するに漫画っぽい。
私は腐女子で漫画も大好きだから大歓迎なんだけど、感想巡ると不評なことも多い。
昔からある名作が新装版で出る時、漫画調の表紙にリニューアルしてることある。大体オールドファンが不満を言うけど、私はこういう場合断然、新装版支持。

それから児童書のラノベ化が進んでるっていう話題もある。
たしかに青い鳥文庫とかのコーナー見ると、ラノベ売場と区別つかない。


よくこれらの欠点を挙げる時、「想像力貧困になる」と言われるけど、そこの感覚がどうも私にはわからない。漫画調の表紙の方が断然、私の想像力働くから。もうフル回転。
行間どころか、「それ絶対、作者そんな設定まで考えてない」って所まで、想像するね。もう想像じゃなくて妄想だけどね。

なぜならそこには萌えというエンジンがあるからさ。
このエンジンさえあれば、どんな本でも読める気がする。お堅い陰鬱な話でも、漫画調イラストなら、書かれてない部分を勝手に妄想して、そこを息抜きに読み抜ける(と思う)。
『もしドラ』はそんなコンセプトだったんじゃないかな。


私にとっていわゆる普通の絵は「味気ない」ものなんだ。なんというか現実の延長?
早川文庫を読んでるところからわかるように。私はファンタジーやSFが好き。できるだけ現実から飛躍したい気持ちがあるのかも?

それからファンタジーや児童書の絵が私には「怖い」。
母は昔絵本を読んでくれた(まあ、普通読むよな)けど、その中で私は岩崎ちひろの絵が嫌いだった。笑ってないように見える顔が怖かったから(反対に好きだったのが『ぐりとぐら』)。
そのことを大きくなってから、母に話したら「岩崎ちひろを嫌う人がいるなんて考えたこともなかった」という返事だったのだ。

ラノベ調の表紙を嫌う人って私の母みたいな感覚なんじゃないだろうか?「漫画調の表紙は悪いものだ」っていう先入観があると思う。
少しは何で漫画調の表紙を好む人がいるのか、出版社はそれを出し続けるのか、考えてみてほしい。


別に漫画調だけがいいとは思ってないよ。これも絵本で、たぶん名作劇場みたいなスタンダードなおとぎ話を入れた絵本があったんだけど、私はこの絵本が好きだった。
ヘンゼルとグレーテルのお菓子の家が美味しそうでさ~。それからなんと言っても「六地蔵」と「鶴の恩返し」が良かった。
お菓子の家やらシンデレラやらを子供が好むように描くのはそんなに難しくないと思うのね。でも和は難しい。小さい子供なら十二単やチャイナドレスよりは、お姫様ドレスを好きだろうし。
でもこの絵本の「鶴の恩返し」は反物が本当に綺麗だった。六地蔵が恩返しでくれた小判や野菜、布が豊かで読んでて、「あ~助かった、これでおじいさんとおばあさんは冬をあったかく乗り越えられる~」という感覚が持てた。
あの本どこにやっちゃったんだっけな~。どっかにはあるはずなんだ。捨ててないんだから。

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2013/12/10 19:56
Reneeさん、コメントありがとうございます。
「怖い」に共感して下さってありがとうございます。
ネガティブな感想なので(ちょっと書き過ぎたきらいも)、怒られるかも…と考えてました。

「萌え人魚姫」…、ストーリーがディズニー版みたいなハッピーエンドならありなんだろうけど…。
私は萌え絵であることは構わないと思うんですよ(アリエルにしたって従来の人魚姫のイメージからは離れてると思うし。でも能天気は駄目ですね。
想像ですが、その人魚は明るい元気っ娘系の顔立ちだったのではないかと考えてます。目が丸く、どちらかといえば縦に大きい。口を大きく開けて笑ってる。低年齢向け少女漫画誌の表紙にいそうなタイプ、という感じでしょうか。
これはいかんな~。漫画調であることには問題ないと思うのですが、タイプや表情の書き分けはちゃんとして欲しいものです。
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2013/12/10 00:55
わかる。岩崎ちひろ絵は私も怖いです。今でも怖い。
透明感があって云々と人気のようですが、
それ以前に死んだ魚のような目、無表情がとてつもなく怖い。
切手収集してますが、そんな理由で岩崎ちひろ絵と中丸ひとみ絵のものだけは絶対購入しない……。
小説の表紙絵などは、お話に合っていれば萌え絵でも漫画調でもなんでもいいと思う。
ただ、国際掲示板で「最近の日本の絵本はどうかしている」と人魚姫がヤリ玉にあがっていたのだけど、
さすがにその絵には私はちょっと引きました……。元気いっぱい能天気そうな萌え人魚姫が、
最後は身を引く??? ないわ、この人魚姫なら何がなんでも王子を奪い返すだろ、っていう印象で、
「これは何か違う」状態だったからです。想像膨らむどころか思考が遮断されちゃいましたw
ん~、なかなか難しいものですね……。
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2013/12/08 23:09
いいブログ記事を読ませていただいたなあ。
岩崎ちひろ評や多様性示唆の視点がとても新鮮でした。
わたしはどちらも好きなのですが、ラノベ風の表紙だと、
ポピュラーだけどチープな印象を受けるという先入観があります。
文化としての上層市民権を得ていないというのもあるのだろうな。
状況がいずれ変わっていくかもしれない。
子どもが純粋にどちらを好むかというニーズを掬いとる視線というのは、
おしつけでない、ということも含めて、大事なことですよね。




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