ある歌の物語 第二章 「アフリカ脱出」
- カテゴリ:30代以上
- 2013/10/11 00:02:38
困憊した人々。
前にも後ろにも長い列が続く。
前に進まなければならない。
後に残して来たものは、飢えと死体。
アフリカの大地が変貌をきたしたのは約30年前だった。
暑い日が続き雨は降らない。
豊かだった緑の楽園は、あっという間に茶色い砂と埃の地に変っていた。
動物達も、どこかに消えた。
最後に残った肉食獣が人間達の脅威となった。
肉食獣も去り、そこからは地獄だった。
草を食べ、屍肉をあさり、人々は生き延びた。
集落同士の争いも絶えなくなり、人を食うものも現れた。
生きるに適した場所ではないと察した若者達は、他の土地へと逃げた。
そして全ての民が土地を捨てた。
北へと歩み始めた。
どこにも楽園は無かった。
緑があるところには、猿人や元々の住民がいた。
彼らは縄張りの中に誰も入らせようとしなかった。
ちょっとした水場にも先に脱出した若人たちがいた。
歯を向き威嚇し近寄らせなかった。
みんな、生きるのに必死だった。
南へ向かう列は合流し長くなった。
老人、女達、子供達の列。
人々は倒れ、けが人や病人はおいていかれた。
道のそばに置かれた死体には、食べ散らかされた痕が残り、
それが獣によるのか人によるのか、判別のしようはなかった。
半島の付け根までくると列は二つに分かれた。
森と緑は多いが、猿のような巨人が住む西の土地へと向かう列。
砂の土地は続くが、それを超えれば平原があり、さらに東には雨が多いジャングルがあると言われている東への列。
西のヨーロッパ。
東のアジア。
洞窟の中で歌を歌った男。
あの若い男はアジアの列へ歩んでいく。
踊る女。
若い女は家族と一緒にヨーロッパ方面に向かう。
女は涙を溜めながら何度も振り返る。
男は黙って前を見つめ、一歩一歩、踏みしめながら歩いていく。
動物には共食いするとプリオンという物質が生まれるようにプログラミングされているらしい。
だから、狂牛病になる。
人間が自分の都合で、牛達を共食いさせていた。
で、狂牛病が出たら、人間が牛肉を食べなくなる。
なんなんだろうね。
それこそ
気が狂ってるんじゃないだろうか。
牛さんが可愛そうでね~~・・・
共食いさせられて、挙句、狂ったようになる病気。
牛さんには何も罪はないのに。。。
何かを訴えてるようだよね。
牛の肉骨粉を食べた牛が狂牛病になるように、クロイツフェルト・ヤコブ病とかいう病気になる人間がいるので
人間も過去には人肉食をしてたというのは遺伝子的に正しいっていう学説見たことがあります。
人間を食うゾンビ・・・食うのも食われるのも、嫌だな(*/∀\*)キャハ