烈槍・ガングニール/Dark Oblivion
- カテゴリ:音楽
- 2013/10/06 21:57:57
Disc Review
烈槍・ガングニール/Dark Oblivion
マリア・カデンツァヴァナ・イヴ(CV 日笠陽子)
KICM 3259 KING RECORDS
1.烈槍・ガングニール
2.Dark Oblivion
3.烈槍・ガングニール off vocal
4.Dark Oblivion off vocal
基本データ
TVアニメ「戦姫(せんき)絶唱シンフォギアG」のキャラクターソングシリーズ第3弾、劇中歌/キャラ・ソンであるシングル。当然、日笠はこのアニメに、黒いガングニールの少女マリアのCVとして、キャステイングされている。
総評
KING RECORDSというレーベルとの体質からか、それともアニメのキャラソンであるからか、日笠が歌う曲としては、イマイチ役不足であると言わざるを得ない。レーベル特有のクサさは、悪く言えばダサさであり、レーベルサイドがアニメの曲だからこんなもので良いと思っているかどうかは判らないが、この作品がソロデビューした日笠の足を引っ張り兼ねないものにならないことを祈るのみである。
1.烈槍・ガングニール
アニメのタイトル「シンフォギア」が示す通り、シンフォニックな曲調である。日笠自身が「国歌のよう」とするのは、出だしからの大仰なアレンジと、つづく男性コーラスが、まるで映画音楽のようであるからだろう。オーケストレーションのアレンジと、歪んだギターリフの刻みというハードロックな要素も相俟って、曲調はシンフォニックメタルの雄、イタリアのRHAPSODY OF FIREに通じる部分も有る。全体的に攻撃的で伸びやかな歌唱だが、途中、ささやき、切なく歌い上げるパートも有り、こんな所でも日笠の実力が遺憾なく発揮されている。日笠のコメントでは、「歌詞は切ない」とするが、歌詞カードを読むと、クサくて気恥ずかしい部分もあるが、女性的視点で、目の前にある現実とを困難と知り、それを判っていてもなお、敢えて自分が受け入れ、全てを背負い込もうとする、女性特有の心情を歌った、決意の歌詞と言え、日笠は女性自身として力強くそれを表現している。「無双の一振り」、まさにそれは、今の彼女自身の事であろう。
2.Dark Oblivion
日笠初となる、全英詞の曲。彼女の声質を考えると、英詞とのマッチングも極上のものとなるであろうと、個人的に試聴前から大変期待をしていたのだが…。日笠自身のコメントとして、「キャラソンで1番時間が掛かった」レコーディングという。一聴すると、なるほど、苦労の跡が偲ばれる。Aパート、Bパートと辿々しい英詞が痛々しい。とは言え、サビ以降の突進力ある巻き返しは素晴らしいの一言である。歌詞と曲調が互いを撥ね付けて分かれていたものをがっちりと強固にし、あまつさえ曲自体を日笠のヴォーカル自体がグイグイと引っ張るといった様相を呈する。思うに、これは作歌陣に問題が有ると思われる。北欧シンフォニックゴシックばりの曲調に、うまく歌詞が載らず、しっくりこない部分もある。要は歌メロが曲調と分離しており、単語のチョイスも悪い。ネイティヴのバンドでさえ歌詞に関しては苦労している部分もあるのだから、ここは作歌陣にもっと頑張ってもらいたかったと言うものである。歌詞は意味よりも、その音の繋ぎにこだわって、考え抜いて欲しい。off vocal ver.を聴くと、曲調は格好良いので、やはり歌詞と歌メロに問題が有るのだろうと思う。
結構良かった気がしたなぁ( ´ー`)
全英語だと本当大変そうです。