栗剥き
- カテゴリ:レシピ
- 2013/09/10 11:42:57
昨日、留守電が入っていた。
毎年栗を買うお宅からだ。
このお宅の土地には栗の木があり、毎年この時期だけ栗を売る。
門の傍に「栗売ります」の小さい看板を見つけたのはいつだったか。
ベビーカーを押して通った覚えがあるから、少なくても8年は通っていた計算になる。
年によってはうまく買えなかったり何度も無駄足を運ぶことになり、そんなのが続いた末に電話番号を渡すに至った。
仕事がえりの夕方、次男と共にお宅に向かう。
いつも吼えてばかりだった犬が、今年はくんくんと甘えた声を立てて次男に撫でてほしがった。
栗は大粒。
今年は天気のせいか、普段より少しだけ早い。
「残念だけど、あまり甘くないのよ」と言うけれど、構いません。
渋皮煮にする栗はとにかく鮮度。
甘みはあとで入れることができるから。
栗の皮むきは何年もの試行錯誤の末、早くなった。
家に帰ったら3キロの栗をバケツに入れ、かぶるほどの熱湯をかける。
手を入れても大丈夫なほどになる頃には、栗のお尻はふやけて黒くなっている。
このお尻の際に包丁を入れて、下にはがす。
切るのではない。
渋皮に傷がつかないよう、鬼皮だけをはがすように剥いていく。
半分以上剥いたら、残りは手で剥いて構わない。
最後にお尻の部分を、これまたはがすように剥く。
剥いた栗は、重曹を溶かした水につけておき、全部剥けたら沸騰させ、すぐ水につけて余計な諸々を丁寧にはがし、つるんとしてからも何度も水を換えたり沸騰させたりしながらゆっくり火を通していく。
傷がついた栗や、もろもろがうまく取れなかった栗は、他のものになる。
きれいなつるんとした渋皮ばかりにならなかった栗は、痛んでいたり古くなっていることが多いのだ。
渋皮を剥くのは、もう簡単。
一度沸騰させているので、皮はするすると剥ける。
それをほんのちょっと水につけてから、1時間ほどゆっくり茹でる。
灰汁で汚れた水を捨てて軽く栗を洗い、薄いシロップを作ってそのなかで5分ほど軽く沸騰させ、あとは冷たくなるに任せる。
ほんの少し甘いかな? という程度に砂糖を入れた栗は栗の味が残っていて、そのまま食べてもおいしいし、つぶして白餡に練りこんだり、料理に使ってもいい。
渋皮煮、できるまでに3、4日かかる、のんびりものの料理です^^
栗の渋皮煮、こうして手順を伺うとやはりなんとも手間のかかるお料理ですね・・!
栗の渋皮煮のお話を伺うたびにグリコさんとめぐり会った年月が増えていくような気がします^^